今野敏の新刊一覧表
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『安恒』(発売日:2026年8月26日)
明治十二年、廃藩置県によって琉球王国が歴史の幕を閉じ、沖縄県が誕生する。内務省の若き役人・小野寺正三郎は、新たな行政と教育制度を築くため南の島へ。そこで、後に「近代空手の祖」と称される武術家・糸洲安恒と出会う。まだ「空手」という名すらない時代、王国の消滅とともに琉球古来の武術「手(ティー)」も失われようとしていた。伝統を未来へつなぎたい安恒と、近代国家の理想を背負う小野寺。立場も歩んできた道も異なる二人は、変革の波に揺れる沖縄で、守るべきものと変えるべきものを問い続ける。国家と地方、近代化と継承がせめぎ合うなか、世界へ広がる空手の源流を描いた、熱き歴史エンターテインメント。
『明鏡 東京湾臨海署安積班』(発売日:2026年3月13日)
詐欺グループの捜査をめぐり、生安課が強行犯係に助力を求めてきた。芸能人に会わせると偽って若い女性から金品を奪ったという事件の被害者は、推し活に熱中していた。一方、小学校教師が児童に怪我をさせたとの通報も入る。傷害か、誤解か。安積警部補たちは、世代や立場の違いが生む見えにくい痛みに向き合う。臨海署メンバーの魅力がふんだんに詰まった、東京湾臨海署安積班の最新短編集。謎解きの面白さに加え、組織の中で働く刑事たちの迷い、責任感、仲間への信頼が丁寧に描かれ、読み終えたあとに安積班の温かさが残る。事件の表と裏を追う緊張感だけでなく、安積が部下を見守り、現場の声を大切にする姿も大きな読みどころになっている。
『分水 隠蔽捜査11』(発売日:2026年1月15日)
鎌倉署管内、鶴岡八幡宮にほど近い住宅で不審火が起きた。焼けたのは、女性スキャンダルで週刊誌に追われる大物政治家の自宅だった。権力者への忖度から、ライバルの八島や所轄が通常の捜査を妨げようとするなか、捜査線上には社会派を名乗る一人のユーチューバーが浮かび上がる。やがて新たな殺人事件が発生し、事態は思わぬ方向へと転がっていく。信念のキャリア官僚・竜崎伸也が、忖度と圧力に抗して真相へ突き進む。隠蔽捜査シリーズ第十一巻。
『白露 警視庁強行犯係・樋口顕』(発売日:2025年11月19日)
東京・世田谷区の工事現場で、刺殺体が見つかった。第一発見者は、そこで働く南アジア国籍の男性。捜査一課の樋口班が捜査を進めるなか、SNSでは発見者の実名が晒され、「外国人だから犯人ではないか」という心ない書き込みが相次ぐ。樋口はサイバー犯罪対策課と連携して投稿者の特定を急ぐが、それを嘲笑うかのように、男性の顔写真や現住所までもがネットに拡散されていく。外国人排斥の風潮が強まり、フェイクニュースがあふれる世相のなか、等身大の刑事・樋口は真実をつかめるのか。現代社会の闇に挑むシリーズ最新作、警視庁強行犯係・樋口顕シリーズ第9巻。
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『署長サスピション』(発売日:2026年3月18日)
大森署署長・藍本小百合のもとに、思いがけない試練が舞い込む。前回、小型核兵器の危機を守り切った実績から、公金保護の名目で警察の各方面から大金が持ち込まれ、署長室の金庫には総額一億円が眠ることになった。折しも、宝石店を次々に襲い世間を騒がせる怪盗「フェイク」がSNSに犯行予告を投稿。日時まで指定し、大森署署長室のお宝を頂くと宣言してきたのだ。神出鬼没の怪盗に対し、藍本たちは金庫の中身と警察の面子をどう守り抜くのか。変幻自在の知恵比べの行方から目が離せない、署長シリーズ第2巻。
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『昇華 機捜235』(発売日:2026年11月11日)
警視庁機動捜査隊渋谷分駐所の高丸卓也と縞長省一は、総選挙を前にSNSへ投稿された法務大臣・坂本への殺害予告を追うことになる。機捜車231の大久保実乃里も加わり、三人は坂本の選挙区・川越の選挙事務所へ潜入。熱気に包まれた選挙運動の裏側で、関係者の思惑と容疑者の影が次々に浮かび上がる。さらに新たな予告が届き、捜査は一段と緊迫する。票を集める言葉、護衛の隙、現場に残る違和感。政治の表舞台と事件の気配が交差する場所で、機捜の名コンビは真意へ迫れるのか。現場感と読み味が冴える、機捜235シリーズ第3巻。
『闇の争覇 歌舞伎町特別診療所』(発売日:2026年10月9日)
深夜の歌舞伎町、人気のない路地裏で、顔面が損壊するほどの惨殺死体が三つ発見された。現場に残されていたのは、ナイフを手にしたイラン人の男たちを、謎の大男がたった一人、素手で叩きのめした壮絶な争いの跡だった。新宿署捜査課の刑事・松崎は、意識不明のまま運ばれたその大男の治療にあたった外科医・犬養のもとを訪ね、事件の手がかりを求めて動き出す。捜査を進めるうちに二人は、歌舞伎町の裏側でひしめき合う各国マフィアたちの縄張りをめぐる熾烈な抗争へと、否応なく引きずり込まれていく。刑事と医師、それぞれの正義を胸に、混沌を極めるこの街の闇に二人はどう立ち向かうのか。歌舞伎町特別診療所シリーズ完結巻。
『38口径の告発 歌舞伎町特別診療所』(発売日:2026年9月11日)
新宿・歌舞伎町の場末で、保険証を持たない高齢者や外国人労働者たちを相手に、小さな診療所をひっそりと営む外科医・犬養。訳ありの患者たちを黙って診てきた彼のもとに、ある夜、銃で撃たれた中国人男性が担ぎ込まれる。男は「犯人は警官だ」という謎めいた言葉を残して意識を失い、犬養は体内に残った銃弾を摘出する。だが、その一発の弾丸を引き渡せと、暴力団員と刑事という相容れない立場の者たちが次々と診療所を訪れるようになり、犬養は思いがけず事件の中心に立たされていく。裏社会と警察組織、両方の思惑が渦巻く街で、一介の町医者はどこまで真実に迫れるのか。歌舞伎町特別診療所シリーズ第1巻。
『一夜 隠蔽捜査10』(発売日:2026年8月28日)
小田原で、著名な小説家・北上輝記が誘拐された。神奈川県警刑事部長・竜崎伸也は、ミステリー作家・梅林の協力を得ながら、捜査の指揮を執る。次第に明らかになっていくのは、まるで仕組まれたかのような劇場型犯罪の様相だった。そしてその裏には、ある悲劇の「一夜」が隠されていた。誘拐の真の目的とは、いったい何なのか。竜崎の理詰めの捜査が、巧妙に張り巡らされた謎の核心へと迫っていく。隠蔽捜査シリーズ第十巻。
『天狼 東京湾臨海署安積班』(発売日:2026年8月10日)
東京湾臨海署刑事組対課強行犯第一係、通称・安積班のもとに、管内のスナックマスターがミカジメ料を要求されたとの相談が持ち込まれる。安積と須田は暴力犯係と連携し警戒を強めるが、時を同じくして管轄内で傷害事件が立て続けに発生し、湾岸エリアは物騒な空気に包まれていく。さらに交機隊の速水小隊長の様子がおかしいとの報告が入り、まもなく彼が救急搬送されたとの一報が安積のもとに届く。連鎖する事件の裏にある真の目的とは何なのか。市民の安全と信じる正義、そして臨海署の誇りを懸け、安積班がかつてない戦いに挑む、安積班シリーズ最新作。