倉知淳のデビュー作から最新刊まで、全作品を出版順にまとめた完全網羅リストです。「猫丸先輩」「乙姫警部」などの人気シリーズの読む順番や、長編・短編集などの分類も分かりやすく表示しています。

あわせて読みたい

当サイトで紹介している作家さんは下のリンク先でまとめています。

倉知淳のシリーズ作品一覧

猫丸先輩シリーズ(6作)

  1. 『日曜の夜は出たくない』
  2. 『過ぎ行く風はみどり色』
  3. 『幻獣遁走曲 猫丸先輩のアルバイト探偵ノート』
  4. 『夜届く 猫丸先輩の推測』
  5. 『とむらい自動車 猫丸先輩の空論』
  6. 『月下美人を待つ庭で 猫丸先輩の妄言』

乙姫警部シリーズ(2作)

  1. 『皇帝と拳銃と』
  2. 『世界の望む静謐』

倉知淳のノンシリーズ(単発)作品一覧(刊行順)

占い師はお昼寝中

占い師はお昼寝中

占い師はお昼寝中 <光文社文庫>

発売日:2026年9月9日(予約商品)

短編集

渋谷のおんぼろビルにある霊感占い所には、幽霊や妖怪に悩む客が今日も訪れる。だが昼寝ばかりしている占い師・辰寅叔父に霊感はなく、口から出る怪異の名もでたらめばかり。それでも彼のご託宣は、相談者の言葉に潜む矛盾を鋭く突き、現実の謎をほどいていく。姪の美衣子が振り回されながら見守る、ユーモアと人情味に満ちた安楽椅子探偵連作集。怪しげな雰囲気と日常の悩みが混ざり合い、軽い笑いの先に人の心をほぐすような解決が待っている。怪異相談の形を借りながら、人の迷いや思い込みをほどく作りが心地よく、やわらかな笑いと論理の切れ味が同時に味わえる。怪しさの裏に日常の切実さがあるところも読みどころ。

星降り山荘の殺人

星降り山荘の殺人

星降り山荘の殺人 <講談社文庫>

発売日:2017年7月14日

長編

雪に閉ざされた山荘に集まった人びとを、連続殺人の恐怖が襲う。外界から切り離された空間、限られた容疑者、読者に向けて提示される手がかり。王道の舞台立てを真正面から引き受けながら、語りの仕掛けとフェアな謎解きで油断を誘う本格ミステリ。誰が、どのように、なぜ犯行を成し遂げたのか。犯人を指摘できるかという挑戦が、最後までページをめくらせる。雪、山荘、疑心暗鬼という定番の緊張を磨き上げ、読み手自身の推理力を試す一冊。章ごとに視点と情報の出し方が巧みに制御され、定番の状況を知っている読者ほど、自分の推理が試される緊張を味わえる。読み終えるまで、誰の言葉を信じるべきか揺さぶられる。

壺中の天国 : 上

壺中の天国 : 上

壺中の天国 : 上 <創元推理文庫>

発売日:2011年12月21日

長編

盆栽を愛するシングルマザーの知子は、アイドル好きの娘とお節介な父に囲まれ、にぎやかな日常を送っていた。ところが町に電波めいた怪文書が撒かれ、女子高生の撲殺死体が発見される。のどかな地方都市は不安に包まれ、平凡な暮らしの隙間から異様な悪意が顔を出す。家族の会話や近所づきあいまで丹念に描き込み、事件の広がりを生活の手触りで読ませる。奇妙な文書は何を意味し、町の人びとは何を見落としているのか。本格ミステリ大賞受賞作の上巻。事件の異様さと家族の日常が並走するため、読者は町の空気に入り込みながら、少しずつ不安が広がる感覚を味わえる。事件と生活が同じ地平で動く感覚が、物語に厚みを与えている。

壺中の天国 : 下

壺中の天国 : 下

壺中の天国 : 下 <創元推理文庫>

発売日:2011年12月21日

長編

怪文書と殺人が町を揺るがすなか、知子は編集者・水嶋のもたらす情報を手がかりに、家族や幼なじみの正太郎と犯人像を追い始める。身近な会話、噂、ささやかな違和感が少しずつ結びつき、騒がしい日常の背後に潜む構図が見えてくる。穏やかな町に走った亀裂はどこへつながるのか。精密に置かれた伏線とロジックが、読者の思い込みを静かに揺さぶる。上巻で広がった不安が収束へ向かうにつれ、生活の細部までもが意味を帯びていく完結巻。派手な見せ場だけでなく、会話や生活描写に潜む情報が効いてくるため、読み終えると序盤の何気ない場面まで振り返りたくなる。大きな謎と小さな日常が結びつく快感がある。

まほろ市の殺人春 : 無節操な死人

まほろ市の殺人春 : 無節操な死人

まほろ市の殺人春 : 無節操な死人 <祥伝社文庫>

発売日:2002年6月1日

中編

春の強風「浦戸颪」が吹き荒れた翌朝、カノコは友人の美波に電話をかけ、声をひそめて打ち明ける――「人を殺したかもしれない」。七階のベランダから覗き見していた男を、とっさにモップで突き落としてしまったのだ。ところが地上には、落ちたはずの男の痕跡がどこにもない。やがて警察がもたらした報せは、さらに不可解だった。その男は、彼女が突き落とすより前にすでに殺され、真幌川に遺棄されていたという。死亡推定時刻より後に生きて目撃された男――この矛盾はどう解かれるのか。軽やかでとぼけた語り口の奥に、緻密な伏線が張りめぐらされる。架空都市まほろ市の四季を有栖川有栖・我孫子武丸・麻耶雄嵩と競作したアンソロジー〈まほろ市の殺人〉の春編。

ほうかご探偵隊

ほうかご探偵隊

ほうかご探偵隊 <創元推理文庫>

発売日:2017年6月21日

長編

いつものように登校した僕の机の上に、分解されたたて笛が置かれていた。しかも部品の一つだけが消えている。五年三組で続くのは、棟方くんの絵、ニワトリ、巨大な招き猫型募金箱など、なくなっても誰も困らないものばかりが狙われる奇妙な消失事件。四番目の被害者となった僕は、江戸川乱歩好きの龍之介くんと調査を始める。小学校の日常に謎解きの楽しさをまっすぐ詰め込んだ正統派本格推理。子どもたちの視点で進むからこそ、発見の驚きが素直に胸に届く。子ども向けの明るさをまといながら、証言を集め、矛盾を見抜き、仮説を組み立てる過程は大人の読者にも十分読み応えがある。放課後の空気と本格推理の骨組みが自然に重なる。

こめぐら

こめぐら

こめぐら <創元推理文庫>

発売日:2014年1月30日

短編集

密やかなオフ会で、男たちはある一本の鍵を必死に探し回る。どうぶつたちが殺害事件の犯人を推理する童話、時代劇風の探偵譚、猫丸先輩登場作まで、収録作ごとに趣向は大胆に変わる。どの物語にも、くだらなさの奥に本格ミステリとしての企みが仕込まれている。笑っているうちに論理へ引き込まれ、奇妙な題材が意外な切れ味を見せる。ジャンルの枠を軽々とまたぎながら、謎解きの核はきちんと残す。倉知淳ノンシリーズ作品集成第二弾。収録作の振れ幅が大きいぶん、次にどんな語り口で攻めてくるのか予想がつかない。著者の実験精神を気軽に楽しめる。不真面目に見える語りほど、実は丁寧に組み立てられている。

なぎなた

なぎなた

なぎなた <創元推理文庫>

発売日:2014年1月30日

短編集

死神を思わせる警部が完璧なはずの殺人計画を崩していく倒叙劇、観客席で微笑む女性をめぐる謎、米大統領選挙の熱狂のさなかに見つかった死体を追う本格推理。一九九〇年代から書き継がれた七つの短編は、一作ごとに舞台も語り口も大きく異なり、幻想味、ブラックユーモア、論理の快感を自在に行き来する。派手な事件だけでなく、人の視線や思い込みに潜む罠まで掬い取る作風が光る。重さと軽さ、緊張と脱力を行き来する、著者の遊び心に満ちたノンシリーズ短編集。姉妹編『こめぐら』とともに編まれた二分冊の一方で、ミステリ色の濃い一冊。短編ごとに違う驚きが用意され、読み味の振れ幅そのものを楽しめる。どの一編も、真相へ至る見せ方に独自の工夫がある。

シュークリーム・パニック : 生チョコレート

シュークリーム・パニック : 生チョコレート

シュークリーム・パニック : 生チョコレート <講談社ノベルス>

発売日:2013年10月8日

短編集

場外馬券売り場で見知らぬ男から持ちかけられたのは、一人一億円を狙う銀行強盗計画。人生をひっくり返したい「僕」は誘いに乗るが、綿密なはずの計画にはどこか奇妙なずれがある。現金強奪作戦をはじめ、強運に翻弄される男、夏の終わりに映画作りへ挑む若者たちの物語まで、スリルと笑いが同時に転がり出す三編を収録。ばかばかしさと切実さが同居する状況から、思わぬ真相が見えてくる。軽妙な語りの裏で、ミステリの仕掛けが効く短編集。危なっかしい人物たちの選択に笑いながら、なぜその計画が変に見えるのかを考えさせられる。軽さの奥に計算がある。読み口は軽いが、着地点には倉知らしいひねりが効いている。

シュークリーム・パニック : Wクリーム

シュークリーム・パニック : Wクリーム

シュークリーム・パニック : Wクリーム <講談社ノベルス>

発売日:2013年11月7日

短編集

ワンルームに通ってくる腹に渦巻き模様のある猫を、真紀は「うずまきちゃん」と名付けてかわいがっていた。だが近隣で傷害事件が起こり、刑事の恋人・満久はその猫に事件の秘密が隠されていると言い出す。断食セミナーで起きるシュークリーム盗難、怪盗ジャスティスからの予告状も加わり、かわいさや甘さだけでは終わらない謎が広がる。可笑しな設定に気を取られていると、見落としていた手がかりが顔を出す。軽い手触りの奥で、本格の論理が弾ける三編を収録。猫、甘味、怪盗という親しみやすい題材が、いつの間にか理詰めの謎へ変わる。肩の力を抜いて読めるのに油断できない。題名の甘さと謎の硬さの落差が、独特の楽しさを生む。

片桐大三郎とXYZの悲劇

片桐大三郎とXYZの悲劇

片桐大三郎とXYZの悲劇 <文春文庫>

発売日:2018年8月2日

短編集

かつて世界的名監督の映画や人気時代劇で銀幕を彩った大スター・片桐大三郎。古希を過ぎて聴力を失い表舞台を退いた今は、あふれる好奇心のままに事件へ首を突っ込む日々を送る。彼の耳代わりを務めるのは、生真面目な秘書・野々瀬乃枝。唇の動きと場の空気を読み取る老名優と、振り回されながら支える助手の凸凹コンビが、四つの難事件に挑む。エラリー・クイーンの名作『X・Y・Zの悲劇』へのオマージュをまとった、洒脱でユーモラスな本格ミステリ連作集。芝居がかった片桐の名調子に笑わされつつ、手がかりは端正に配され、真相へ迫る推理は驚くほど鋭い。元大スターの華やぎと本格の骨格が、心地よく同居している。

シュークリーム・パニック

シュークリーム・パニック

シュークリーム・パニック <講談社文庫>

発売日:2017年9月14日

短編集

断食セミナーで空腹に耐える参加者たちの前から、冷蔵庫のシュークリームが消える。場外馬券売り場で誘われた銀行強盗計画、夏休みの映画制作に挑む高校生たち、通い猫をめぐる事件など、一見ゆるく甘い題材はしだいに予想外の論理へ変わっていく。笑える設定、ずれた会話、切実な欲望が交差するたび、事件は別の顔を見せる。短編ごとに味わいは違っても、最後に残るのは推理の楽しさ。ノベルス二冊分の作品をまとめ、笑いとスリルと本格の手つきを一度に味わえる文庫版。文庫一冊で多彩な作風をたどれるため、倉知作品の軽妙さと本格へのこだわりをまとめて試せる入口としても楽しめる。『生チョコレート』と『Wクリーム』を合本。

豆腐の角に頭ぶつけて死んでしまえ事件

豆腐の角に頭ぶつけて死んでしまえ事件

豆腐の角に頭ぶつけて死んでしまえ事件 <実業之日本社文庫>

発売日:2021年2月5日

短編集

タイトルからして脱力必至の表題作をはじめ、猫丸先輩ものも収めたミステリ・バラエティ。ばかばかしく見える相談や奇妙な出来事は、軽い笑いだけでは終わらない。人物たちの思い込み、言葉のずれ、現場の不自然さが組み合わさるにつれ、いつの間にか本格の謎として立ち上がってくる。ふざけた表情のまま、推理はきっちり筋を通す。肩の力を抜いて読み始めても、解決編では論理の手際にうならされる。ユーモアとロジックを同じ熱量で楽しませる、著者らしい短編集。題名の力で笑わせておきながら、読後に残るのは論理の整い方への満足感。軽妙な会話のテンポも読みどころになる。気軽に読めて、気づけば推理の芯に引き込まれる。

ドッペルゲンガーの銃

ドッペルゲンガーの銃

ドッペルゲンガーの銃 <文春文庫>

発売日:2021年10月6日

短編集

新人賞の佳作にようやく引っかかった女子高生作家の卵・灯里は、小説のネタを求め、警視監の父と刑事の兄の威光を使って事件現場に潜り込む。だが現実の謎を解き明かすのは、彼女でも捜査一筋の兄でもない――兄に取り憑いた、ご先祖様の守護霊だった。文豪の遺した蔵で起きた密室殺人、同じ人物が二か所に現れたとしか思えない事件、痕跡を残さず宙を飛んだかのような殺意。設定はゆるく会話は軽やかなのに、突きつけられる謎はどれも本格そのもの。霊が語る論理に、現実の事件はどう照らし出されるのか。創作と現実の境を行き来する、中編三作を収めた異色の本格ミステリ。安楽椅子探偵という趣向が、ユーモアと驚きを同時に運んでくる。

作家の人たち

作家の人たち

作家の人たち <幻冬舎文庫>

発売日:2021年6月10日

短編集

華やかに見える文壇の裏側は、悲喜こもごもの戦場だった。苦節十年で念願の新人賞を射止め、会社を辞めて専業作家を志す男。原稿を売り込み続ける持ち込み志望者、締切に追われる作家、苦悩する編集者、思惑の渦巻く文学賞の選考会、そして遺された原稿をめぐる顛末。書くことを生業にする人々の見栄と矜持、喜びと哀しみを、皮肉と愛嬌たっぷりに切り取った七つの物語。各編には著者ならではのミステリの仕掛けが忍ばせてあり、笑って読むうちに鮮やかな着地が待っている。作家・編集者・読者――出版に関わる者すべての悲哀をすくい上げた、ほろ苦くも可笑しい短編集。職業としての物書きの素顔が、ユーモアの奥からにじみ出る。

大雑把かつあやふやな怪盗の予告状 : 警察庁特殊例外事案専従捜査課事件ファイル

大雑把かつあやふやな怪盗の予告状 : 警察庁特殊例外事案専従捜査課事件ファイル

大雑把かつあやふやな怪盗の予告状 : 警察庁特殊例外事案専従捜査課事件ファイル <単行本>

発売日:2023年2月15日

短編集

現実にミステリ小説めいた事件が起きたとき、警察はどう対処するのか。そのために作られた探偵課へ、警察庁に入ったばかりの新人・木島壮介が配属される。待っているのは、癖の強い探偵たちと、古典的で中途半端な密室や大雑把な怪盗の予告状のように、現実離れしているのに放っておけない難事件。常識的な捜査と推理小説的発想がぶつかるたび、事件は思わぬ形で姿を変えていく。探偵役の個性と警察組織の現実感が同時に楽しめる連作ミステリ。推理小説のお約束を現実の警察組織へ持ち込む発想が楽しく、笑いと謎解きの両方で先を読ませる。探偵小説好きほど、設定のずれと引用感を楽しめる。新人の戸惑いも効いている。

恋する殺人者

恋する殺人者

恋する殺人者 <幻冬舎文庫>

発売日:2025年7月10日

長編

大好きな従姉の転落死に疑問を抱いた大学生・高文は、彼に片思いする来宮を助手役にして真相を探り始める。大型猫科の獣を思わせる刑事・鷲津に軽くあしらわれながらも、二人は関係者を訪ね歩く。だが協力を求めた人びとが次々と殺され、恋心も推理も危うい迷路へ入り込んでいく。誰が何を読ませ、何を隠しているのか。恋愛のぎこちなさと連続する死の緊張が絡み合い、ページをめくる快楽そのものを仕掛けにした本格ミステリ。恋の不器用さが物語を軽く見せる一方、殺人の連鎖は容赦なく、読み手の予想を何度も組み替えてくる。恋と殺意が交差する不穏さが、物語を先へ押し出す。不穏な余韻まで引きずる。

死体で遊ぶな大人たち

死体で遊ぶな大人たち

死体で遊ぶな大人たち <単行本>

発売日:2024年9月5日

短編集

夏の山荘で起きた惨劇、殺人の相談を持ちかける者たち、死者が生者を殺したかのような密室心中、そして腕だけが別人にすげ替えられた死体。常識外れの状況は不謹慎でばかばかしく見えながら、解きほぐすほど本格ミステリとしての筋道を現す。死体をどう配置し、どう誤解させ、どう真相へ導くのか。奇抜な絵面に笑いながらも、解決の論理はしっかり硬い。四つの奇怪な事件に、著者デビュー三十周年の遊び心と論理が詰まった作品集。死体の扱いをここまで大胆に遊びながら、解決はあくまで論理的。悪趣味すれすれのユーモアと本格の両立が魅力。奇想を笑って済ませず、きちんと推理へ落とす手腕が光る。濃密。

猫の耳に甘い唄を

猫の耳に甘い唄を

猫の耳に甘い唄を <単行本>

発売日:2024年12月12日

長編

売れないミステリー作家・冷泉彰成は、弟子の久高享に創作術を教えながら執筆を続けている。そんな彼のもとに届いた二通の手紙のうち、一通には「殺人と云う名の粛清を献上する」と不穏な文言があった。悪戯と見過ごした矢先、冷泉のファンだった女性が殺され、やがて同じような手紙と事件が重なっていく。作家の言葉、読者の思い、犯人の文書が交錯し、物語を読むこと自体が恐怖に変わる。創作と現実の境目を揺さぶる本格ミステリ。ファンレターという親密な形式が不穏な凶器へ変わる怖さがあり、作家自身が事件の中心に置かれる緊張が最後まで続く。手紙の文面を読むたび、次の事件への不安が高まっていく。

犯人は現場に首だけ戻る

犯人は現場に首だけ戻る

犯人は現場に首だけ戻る <単行本>

発売日:2026年7月16日

短編集

“派遣社員”が、猟奇殺人の現場に立つ。フリーライターの折本光一は、友人の久世敬太郎に誘われ、警視庁の「非正規雇用捜査官」という奇妙な職に採用される。最初の現場は、強盗殺人が起きた一軒家。事件から十日後、犯人と思しき生首が門柱の上に忽然と置かれていた——なぜ犯人は、首だけになって現場へ戻ってきたのか。腕を切る者、足を切る者……派遣捜査コンビの前に、次々と立ちはだかる猟奇的な謎の数々。だが、どれほど血なまぐさい事件でも、相棒の久世はどこか飄々と「真相がわかりました」と言ってのける。バラバラ死体が彩る不可解な事件を“のほほん”と鮮やかに解き明かす、ユーモア本格ミステリ連作集。