佐藤青南の作品一覧
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「亜紀ちゃんの話を聞かせてください」。凄惨な事件から十年後、一人の男が、少女・亜紀を知る人々のもとを訪ね歩く。児童相談所の元所長、小学校時代の担任、小児科医、そして家族。それぞれの証言から浮かぶのは、助けを求める声を上げられない少女と、その異変に気づきながらも手を差し伸べきれなかった大人たちの姿だった。同じ出来事を語っているはずなのに、記憶も責任の捉え方も少しずつ食い違い、事件の輪郭はかえって深い闇に包まれていく。聞き手の男は何者で、なぜ今になって過去を掘り起こすのか。断片的な告白を積み重ね、家族と社会が抱えた傷の真相へ迫り、読む者の倫理観も鋭く揺さぶるミステリー。
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横浜市消防局・湊消防署で働く高柳蘭は、男性中心の現場で奮闘する若き消防士。ある出動中、命をつなぐ空気呼吸器の残量が不可解なほど早く減り、署には蘭の退職を迫る脅迫状まで届く。誰かが彼女を現場から排除しようとしているのか。疑念を抱えたまま、蘭たちは世界一周へ向かう大型クルーズ船の火災に直面する。船内に取り残された要救助者は千六百二十三名。煙と炎が迫る閉鎖空間で、限られた人員と装備をどう使い、一人でも多くの命を救うのか。仲間への信頼と消防士としての覚悟を胸に、蘭が極限の救助へ挑む。『消防女子!! 女性消防士・高柳蘭の誕生』を改題・加筆修正したシリーズ第1作。迫真の消防サスペンス。
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取調室で向き合った相手のしぐさや視線、声の揺れから嘘を見抜く刑事・楯岡絵麻。人が嘘をつく瞬間に表れる無意識の反応を読み取ることから、仲間には「エンマ様」と呼ばれている。歯科医を殺したと疑われる幼なじみ、夫の死に関わった女優、殺人事件を予言した占い師など、決定的な証拠を欠く難事件が彼女の前に持ち込まれる。言葉巧みに追及しても、容疑者たちは本心を隠し、もっともらしい物語を並べ立てる。だが、沈黙する身体までは欺けない。相手の心の壁を崩し、わずかな違和感から事件の構図を反転させていく、行動心理学を駆使した全五編の連作警察ミステリー。〈行動心理捜査官・楯岡絵麻〉シリーズ第1作。
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プロ野球球団の監督が殺され、現場近くで逮捕されたのは、かつて将来を嘱望されながら戦力外となった投手・宇土健太郎だった。国選弁護人として事件を担当することになった新人弁護士・中垣拓也は、被告人の名を聞いて言葉を失う。宇土は高校時代、同じ野球部で白球を追った旧友だったのだ。だが二人は、最後の夏に起きたある出来事を境に袂を分かち、連絡も絶えていた。黙秘を続ける宇土に不利な証拠が重なる一方、中垣は彼の無実を信じ、独自に事件を洗い直す。法廷で裁かれるのは殺人の罪だけなのか。封じた青春の記憶と友情、勝者と敗者を分ける社会のまなざしが交錯する中、弁護士として、友として下すべき判断を問うリーガル・サスペンス。
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横浜市消防局・湊消防署で二年目を迎えた高柳蘭。厳しい訓練と出動を重ね、少しずつ消防士としての手応えを得ていた。そんな折、市内では二か月に四十二件もの火災が相次ぎ、うち十六件が半径一・五キロ圏内に集中していることが判明する。原因不明の火に関連性はあるのか。火災調査を担う木場は疑いを抱くが、確証はつかめない。一方、蘭の所属する浜方隊は住宅火災で仲間を失い、署内には深い動揺が広がる。救えなかった命への悔いと、次の現場への恐怖。それでも火は待ってくれない。炎が残す小さな兆候を追いながら、蘭は仲間と再び前を向こうとする。連続火災の謎と消防隊員たちの再生を描く〈女性消防士・高柳蘭〉シリーズ第2作。
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相手の無意識のしぐさから嘘を見抜く取調べの名手・楯岡絵麻。元教え子の女性を八年にわたり監禁したとされる美術教師は、なぜか被害者との関係を語ろうとしない。遠隔操作で殺害予告を書き込んだ疑いをかけられたプログラマーの事件では、人権派弁護士が取調べに立ちはだかる。証拠と証言が噛み合わない容疑者たちを前に、絵麻は言葉より雄弁な身体の反応を拾い上げ、隠された動機へ近づいていく。そして彼女は、十五年前に恩師を奪った殺人者と再び対峙することに。冷静な観察眼を誇る絵麻自身の心も揺さぶられる。取調室を舞台に、嘘の奥にある痛みと罪を暴く全四編。〈行動心理捜査官・楯岡絵麻〉シリーズ第2作。
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「元夫に刺された」と訴える女性に対し、逮捕された男は筆談にしか応じようとしない。三年前、夫婦の二人の娘が殺される未解決事件が起きていたことを知った楯岡絵麻は、目の前の傷害事件に別の可能性を感じ取る。相手の視線や表情、手足の動きから嘘を読む絵麻にとって、言葉を封じる容疑者は手強い敵。それでも部下の西野とともに過去をたどり、沈黙の裏に隠された感情を一つずつ解きほぐしていく。ほかにも、表面上は筋の通った供述が捜査員を惑わせる事件が待ち受ける。人は何を守るために嘘をつくのか。取調室の静かな攻防から意外な真相を導き出す全四編。〈行動心理捜査官・楯岡絵麻〉シリーズ第3作。
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神奈川県警の新人白バイ隊員・本田木乃美は、小柄な体で大型バイクを操り、交通違反者の心ない言葉にも負けず任務に励んでいる。憧れの職に就いたものの、同期の川崎潤とは何かとぶつかり、先輩たちの技量との差にも悩む日々。そんな中、木乃美は不可解なオートバイ死亡事故に遭遇する。単なる運転ミスでは説明できない痕跡を追ううち、別の事件とのつながりが見え始めるが、彼女の前には警察組織の壁と危険な追跡が立ちはだかる。道路上の一瞬の判断が命を左右する緊張のなか、木乃美は白バイ隊員として何を守るべきかを問い直す。仲間との友情と成長、疾走感あふれる捜査を描く青春お仕事ミステリー。〈白バイガール〉シリーズ第1作。
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人気歌手の突然の死は自殺なのか、それとも誰かが仕組んだものなのか。近隣トラブルを抱えていた老女の殺害や、SNSをきっかけにした事件など、供述だけでは真相に届かない難題が楯岡絵麻のもとへ集まる。相手が隠したい話題に触れた瞬間の微細な反応を読み、巧みな会話で心の防壁を崩す絵麻。だが公安に所属する元恋人から持ち込まれた依頼は、彼女をいつも以上に危険な駆け引きへ導く。国際テロ組織に潜む女性工作員を、限られた情報と行動心理だけで見つけ出せというのだ。嘘を見抜く力は、愛情や信頼まで測れるのか。事件と向き合う絵麻自身の過去もにじむ全四編。〈行動心理捜査官・楯岡絵麻〉シリーズ第4作。
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市役所勤めの磯貝健吾に突然下った辞令は、閉園寸前の市立動物園「ノアの方舟」の園長就任だった。動物の知識も経営経験もない自分が、なぜこの役目を任されたのか。現場の飼育員たちは、腰掛けの素人が来たと冷ややかで、赤字を理由に改革を迫る市との板挟みも待っている。戸惑う磯貝を動かしたのは、娘が描いた一枚の象の絵と、癖は強いが動物への愛情だけは誰にも負けない飼育員たちの奮闘だった。来園者を呼び戻し、動物の暮らしを守るには何ができるのか。施設の老朽化や予算不足、職員同士の溝を前に、素人園長の挑戦が始まる。人と動物、人と人との絆を温かく描く、笑いと涙の再生のお仕事小説。
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新人白バイ隊員・本田木乃美は、同期の川崎潤が何かを隠していることに気づく。その秘密は、みなとみらいで起きた殺人事件に関係しているらしい。一方、神奈川の道路には、白バイ隊員の追跡を軽々とかわす正体不明のライダーが出没。顔も素性もつかめない鮮やかな走りから、隊員たちはその人物を「幽霊ライダー」と呼び始める。殺人事件、謎のライダー、そして白バイ隊員の間にどんなつながりがあるのか。仲間を信じたい思いと警察官としての責務の間で揺れながら、木乃美はハンドルを握り、真相へ続く道を追う。スピード感あふれる追跡と、同期との友情を試す事件を描く青春警察ミステリー。〈白バイガール〉シリーズ第2作。
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交番勤務の警察官・宮出が、署内のトイレで拳銃自殺を遂げた。直前に起きた強盗殺人の血痕が自宅から見つかり、犯行を悔いて死を選んだものと思われたが、同期の綿貫だけは彼の無実を訴える。楯岡絵麻は、警察官にしてはあまりに不用意な証拠の残し方に違和感を抱き、宮出の足取りと人間関係を洗い直す。ほかにも、行方不明になった女子大学生、アイドルの殺害、大企業令嬢の誘拐など、不可解な状況に置かれた事件が続く。取り調べる相手が語る筋書きと、身体が発する無言の声。その食い違いを逃さず、人の弱さにも向き合いながら、絵麻が隠された構図を暴く全四編。〈行動心理捜査官・楯岡絵麻〉シリーズ第5作。
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富裕層が暮らす閑静な地域で、高校生の少女が突然姿を消した。身代金の要求はなく、家出を示す手がかりも見当たらない。犯罪心理分析班に配属された新人・八木小春は、協調性に欠ける天才プロファイラー・土岐田宗徳の補佐として捜査に加わる。土岐田はわずかな情報から、誘拐ではなく連続殺人の可能性を指摘するが、捜査本部は大胆な分析に耳を貸さない。複数の容疑者、次の標的になり得る少女たち、そして刻々と失われる時間。小春は土岐田の奔放な推理に振り回されながらも、被害者を救うため現場を走り、犯罪者の心に迫っていく。相反する二人が見えない檻を破ろうとする、〈犯罪心理分析班・八木小春〉シリーズ第1作。
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中学最後の吹奏楽コンクールで取り返しのつかない失敗をした「僕」は、ドラムを捨て、音楽から距離を置いて高校へ進んだ。ところが同級生の七海に強引に誘われ、再びバンドを組むことになる。豊富な音楽知識を持つ凛も加わり、足りないギタリストを探して声をかけるが、候補者たちはそれぞれ悩みや秘密を抱え、加入してもすぐに去ってしまう。なぜ彼らは演奏を続けられないのか。三人はロックの名曲を手がかりに、家族や友人とのすれ違い、言葉にできない孤独の理由を解きほぐしていく。過去の失敗を恐れる少年は、もう一度誰かと音を合わせられるのか。日常の謎と音楽への思いが響き合う、優しくほろ苦い青春ミステリー。
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箱根駅伝の往路が終わった夜、翌日の十区を走る予定の選手の妹が誘拐された。犯人の狙いも要求も見えず、レースの時刻だけが迫ってくる。年末に七里ヶ浜で起きた殺人事件を追っていた白バイ隊員・本田木乃美は、駅伝の先導を務める同期の川崎潤から、少女を見つけてほしいと頼まれる。沿道警備と捜査、選手たちの夢、誘拐された少女の命。どれも諦めるわけにはいかない。木乃美は二つの事件の接点を探し、正月の街を駆け抜ける。一方の潤も、胸に不安を抱えながら重要な任務に臨む。全国が見守るレースの裏で進む危機を、二人は食い止められるのか。友情と使命感が疾走する〈白バイガール〉シリーズ第3作。
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職場では上司の理不尽な叱責に耐え、帰宅後は資格試験の勉強を続ける。目立たず冴えない毎日を送っていた青年の前に、奈々という女性が現れる。彼女から思いがけずデートに誘われたことで、灰色だった暮らしは少しずつ色づいていく。優しく、自分を必要としてくれる奈々に惹かれ、二人の距離は縮まっていくが、同じ職場の女性からも好意を示された頃から、穏やかな関係に小さな亀裂が入り始める。誰の言葉を信じればよいのか。幸せな恋の記憶の中に混じる違和感は、偶然なのか、それとも誰かの嘘なのか。純粋な思いと疑念がせめぎ合い、読み進めるほど見えていた景色が揺らいでいく、切なくも緊迫した恋愛サスペンス。
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高齢者に高額な健康食品を売りつけていた「ご長寿研究所」の店長が殺され、現場近くで目撃された男が指名手配された。だが楯岡絵麻は、証拠がきれいに揃いすぎていることに引っかかる。やがて捜査線上に浮かんだのは、かつて絵麻に行動心理学を教えた占部亮寛。第一人者として知られた恩師であり、店にも頻繁に出入りしていた人物だった。しかも占部は、微細な表情や動揺を薬で抑え、絵麻の観察眼を封じようとする。師の言葉を信じるのか、身体が示すわずかな兆候を追うのか。教え子と恩師が取調室で知力をぶつけ合い、見えるものの危うさを突きつける心理戦。〈行動心理捜査官・楯岡絵麻〉シリーズ第6作。
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おしゃれな医学生・瓜生昌午、移動にはヘリコプターまで使うIT長者・巽克利、世界を飛び回るバイオリニスト・星川広太郎。容姿も経歴も華やかな三人には、筋金入りの鉄道好きという共通点があった。旅先に選んだのは、房総半島を走るローカル線・いすみ鉄道。のんびり列車旅を楽しむはずが、学校に伝わる幽霊の噂や、森で姿を消す子どもたちなど、沿線で次々と不思議な出来事に遭遇する。鉄道の知識と三者三様の得意分野を持ち寄り、土地に残る物語と人々の秘密を解き明かしていく三人。美しい車窓、ローカル線の魅力、旅する喜び、軽妙な掛け合いとともに、日常の謎を巡る旅を描くユーモア鉄道ミステリー。
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白装束をまとった男性の遺体が発見された。死因は餓死で、胃からは即身仏を思わせる漆が検出されるが、身体には監禁されていた痕跡が残っていた。捜査で浮かんだのは、祈りによる救済を掲げる宗教法人「神護浄霊会」。楯岡絵麻は関係者を取り調べるものの、彼らは同じ教えを固く信じ、問いかけにもほとんど動揺を見せない。嘘をついていない相手から、どう真実を引き出すのか。一方、部下の西野は、重い病を抱える娘のため祈りに頼る母親と接し、捜査と信仰の間で揺れる。人が救いを求める心につけ込むのは誰なのか。信じることの光と影を問い、予測不能の危機が取調室にも迫る〈行動心理捜査官・楯岡絵麻〉シリーズ第7作。
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余命わずかな人気作家を取材することになったライター。アルバイト先で出会った女子学生に思いを寄せる大学生。そして、公園で会う「お姫さま」のような年上の少女を慕う幼い女の子。年代も境遇も異なる三人は、それぞれ大切な相手に心を向けながら、その人が別の誰かを愛しているという痛みに直面する。選ばれなくても、そばにいたい。信じたいのに、言葉の裏を疑ってしまう。独立して見える三つの物語は、過去と現在を行き来するうちに思いがけない接点を持ち、長い時間を貫く一つの愛の姿を浮かび上がらせていく。恋することは裏切ることなのか。読むほど印象が変わる構成で、愛情と記憶の行方を描く連作恋愛ミステリー。
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「革命結社アイアンウルフ」を名乗る人物が、政治家の事務所を爆破した。犯行声明と手製爆弾の特徴から、犯罪心理分析班の八木小春と天才プロファイラー・土岐田宗徳は、かつてアメリカを震撼させた爆弾魔を模倣する犯人像を組み立てる。だが捜査をあざ笑うように第二の爆発が起こり、さらに第三の犯行予告が届く。標的として示されたのは、ほかならぬ土岐田だった。なぜ犯人は彼を狙うのか。挑発的なメッセージ、爆弾に残された癖、政治への怒りの奥にある個人的な執着。小春は孤立しがちな土岐田を守りながら、箱の中に仕掛けられた心理の罠へ踏み込む。〈犯罪心理分析班・八木小春〉シリーズ第2作。
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公道で最高速度に挑み、その映像を投稿する危険な走行が注目を集めていた。白バイ隊員・本田木乃美は、ネット上の暴走と不審なひき逃げ事件のつながりを追うことになる。そんな彼女の前に現れたのは、生意気で遠慮のない後輩隊員・鈴木。木乃美はその態度に反発するが、鈴木が事件の容疑者の娘を案じていると知り、見方が揺らぎ始める。記録を競うライダーたちの熱狂、家族に言えない秘密、事故として処理されかねない小さな違和感。誰が、何のために速度の罠を仕掛けたのか。先輩になった木乃美が、後輩との関係や家族の絆に向き合いながら真相を追う、疾走感と人情味あふれる〈白バイガール〉シリーズ第4作。
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ハロウィンで混雑する渋谷の街で、若い女性が刃物で刺された。目撃者は大勢いたはずなのに、仮装した人々に紛れた犯人の姿はつかめない。唯一浮かんだのは、コアラのマスクをかぶった人物だったという証言。犯罪心理分析班の八木小春と土岐田宗徳は、雑踏で狙われた被害者の共通点や犯行の間隔を調べ、表面化していなかった連続殺人の可能性にたどり着く。さらに、次の人出が集まる催しを示す不穏な兆候が見つかり、タイムリミットが迫る。華やかな祭りの陰で花開く悪意を止められるのか。捜査を通じて二人の関係にも変化が生まれる。仮面の奥の心理と都市の死角を追う〈犯罪心理分析班・八木小春〉シリーズ第3作。
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人気ユーチューバーを殺した男は、被害者とは偶然ぶつかっただけだと語る。女性介護士を襲った犯人は、異様なほど残酷な拷問を加えていた。通り魔事件では、実行犯をネット越しに操った人物の影が浮かぶ。互いに無関係に見える事件の供述を検討する楯岡絵麻は、容疑者たちの言葉と身体反応のずれから、背後に共通する意志を感じ取る。しかし手がかりをたどった先に現れたのは、すでに死刑囚として収監され、外の事件に関われないはずの人物だった。離れていても人の心を支配することはできるのか。絵麻と西野が、共鳴する二つの魂の危うさに迫る濃密な心理戦を含む全四編。〈行動心理捜査官・楯岡絵麻〉シリーズ第8作。
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東京五輪が開幕し、首都圏が厳戒態勢に包まれる中、横浜駅近くでオートバイの衝突事故が発生した。偶然現場を目撃した白バイ隊員・本田木乃美は、死亡したライダーの身元がわからず、車両のナンバープレートも偽造されていたことに不審を抱く。五輪警備に人員を取られ、十分な捜査が難しい中でも、木乃美は仲間たちと事故の背景を追い始める。やがて、正体不明のライダーが大規模イベントに関わる何かを運んでいた可能性が浮上。世界が注目する祭典の陰で、ひそかな計画が動き出す。交通規制と時間の壁を越え、木乃美たちは危機を防げるのか。チームの力と高速走行が光る〈白バイガール〉シリーズ第5作。
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刑事・箕島朗は、十四年前に四人を殺した罪で死刑判決を受けた明石陽一郎を訪ねる。犠牲者の一人は、箕島の恋人だった久保真生子。今も憎しみを消せない相手だが、明石は一連の殺人を否認し、自分は罠にはめられたと訴える。折しも街では、過去の事件とよく似た手口の連続殺人が発生。捜査陣は模倣犯とみるものの、明石は面会室から現場の情報を読み解き、独自の推理を示す。新たな「ストラングラー」を止めるには、恋人を奪った男の知恵を借りるしかないのか。怒りと疑念を抱えた箕島は、死刑囚の言葉を検証しながら、封印された捜査の矛盾へ近づいていく。緊迫の犯罪サスペンス、〈ストラングラー〉シリーズ第1作。
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Z県警の通信指令室には、事件や事故、いたずらまで、毎日さまざまな110番通報が寄せられる。新人の受理担当・早乙女廉は、不思議な通報を引き当てる「事件を呼ぶ男」。一方、司令塔として警察官を現場へ動かす君野いぶきは、電話口のわずかな音や言葉だけで状況を見抜くことから「万里眼」と呼ばれている。「家が盗まれた」「大根が一センチ短くなった」「幽霊を追い払ってほしい」――一見すると要領を得ない訴えにも、切迫した事件の兆しが隠れている。二人は顔の見えない通報者の声に耳を澄まし、現場へ行かずに命をつなぐことができるのか。通信指令室を舞台にした痛快な連作警察ミステリーが開幕。
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白バイ隊員・本田木乃美は、全国の精鋭が技を競う白バイ競技大会の代表に選ばれた。憧れの舞台へ向けて訓練を重ねる一方、各県の有力な女性隊員が相次いで事故に遭う。偶然にしては不自然な連鎖だが、誰が何のために選手たちを狙うのかは見えない。さらに横浜では銃撃事件が発生し、大会の日程が迫るほど捜査の緊張も高まっていく。競技者として勝利を目指す気持ちと、警察官として事件を追う責任。木乃美は仲間たちと支え合いながら、二つの重圧を乗り越えようとする。果たして事件を解決し、目標だった箱根駅伝の先導隊員への道をつかめるのか。成長の集大成を描く〈白バイガール〉シリーズ第6作・完結編。
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刺殺事件の容疑者は犯行を認めながら、被害者のことは知らなかったと主張する。やがて同じように関係のない相手を襲う事件が続き、犠牲者たちがSNSでミステリー作家・佐藤青南を批判していたことが判明する。オンラインサロンを主宰し、心理捜査を題材に小説を書く佐藤が、読者を操って復讐させたのか。楯岡絵麻は本人と対峙するが、行動心理学を熟知する作家は隙を見せず、微細な反応だけでは証拠にならないと彼女の捜査法を挑発する。嘘を見抜く刑事と、物語で人を動かす作家。作者自身が物語に登場する異色の趣向で、虚構と現実が入り混じる知的攻防を描く。〈行動心理捜査官・楯岡絵麻〉シリーズ第9作。
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東京の小さな公園で男性の遺体が見つかり、警視庁に捜査本部が置かれた。刑事・音喜多弦が組むことになったのは、風変わりな所轄署員・鳴海桜子。警察音楽隊への転属を夢見る彼女は、クラシック音楽への並外れた知識と鋭い耳を持っていた。遺留品のコンサートチケットを手がかりに、二人は演奏家や音楽関係者の世界へ踏み込む。注目を集める若き天才作曲家の素顔、才能を巡る羨望、愛情と嫉妬。美しい旋律の陰には、長い年月をかけて積み重なった感情が隠されていた。反発しながらも互いの長所を生かす二人が、過去と現在を結ぶ殺人の謎を解く音楽警察ミステリー。〈音喜多弦&鳴海桜子〉シリーズ第1作。
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Z県警通信指令室に、「万里眼を出せ」と繰り返す正体不明の電話がかかってきた。名指しされたのは、通報の音と会話だけで事件の全体像を見抜く指令管制官・君野いぶき。新人受理担当の早乙女廉は、不穏な電話を気にしながらも、次々に入る110番に応じていく。宇宙人にさらわれたという少年、鉄道写真と盆栽を巡る揉め事、家に現れた奇妙な訪問者、容疑車両が三台に絞られたひき逃げ事件。荒唐無稽に聞こえる言葉にも、助けを求める本当の声が潜んでいる。姿の見えない相手が仕掛ける謎を、廉といぶきは電話一本で解けるのか。二人の信頼も試される、ユーモアと緊迫感に満ちた通信指令室ミステリー第2作。
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刑事・箕島朗は、死刑囚の元刑事・明石陽一郎とひそかに手を組み、新たな連続殺人犯「ストラングラー」を追っている。同時に、十四年前の四人殺害事件で明石が訴える冤罪の可能性も探り始めた。だが過去の捜査を洗い直す中、証拠の捏造に関わった疑いのある警察幹部が銃撃される。再審を阻もうとする者が警察内部にいるのか。さらに少女の失踪や、多数の犠牲者を狙う計画が持ち上がり、箕島は目前の命と過去の正義の双方を追うことになる。恋人を殺したと信じてきた男の告白を、どこまで信じられるのか。警察組織の闇と連続殺人が絡み合う緊迫の犯罪サスペンス。疑念と共闘が深まる〈ストラングラー〉シリーズ第2作。
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企業の依頼を受け、採用候補者のSNSを調べる塩崎真人。アナウンサー志望の灰原茉百合を調査した彼は、本人のものと思われる裏アカウントを発見し、そこに書かれた秘密を理由に不採用の報告をする。だが茉百合は塩崎の正体を突き止め、裏アカは自分のものではないと直接抗議してきた。潔白を証明したい彼女と、調査の誤りを確かめたい塩崎は、不本意ながら手を組むことに。やがて問題のアカウントには、持ち主が殺人を犯したことをうかがわせる投稿が現れ、塩崎が本アカウントの参考にした人物まで殺される。匿名の嘘が現実の命を奪う時、二人は画面の向こうの殺人鬼を見つけられるのか。SNS社会の怖さを描く。
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人気オーケストラのバイオリニストが殺された。音楽家として優れ、誰からも慕われる人格者だったという被害者に、強い恨みを抱く者などいるのか。捜査に当たる刑事・音喜多弦と、警察音楽隊を目指す鳴海桜子は、楽団員や関係者の話を聞き、華やかな舞台の裏側を探っていく。ところが、誰もが口にする称賛は不自然なほど似通い、完璧な人物像の周囲に小さな違和感が積もり始める。音楽への誇り、才能への嫉妬、恩義と支配。美しい調和を保つ集団の中で、誰が本当の顔を隠しているのか。耳と直感に優れた桜子と、地道に事実を追う音喜多が、善人という仮面の奥へ迫る音楽警察ミステリー。シリーズ第2作。
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都内の高級住宅地で、一人暮らしの老女が殺された。捜査で浮かんだのは、彼女がかつて犬を飼っていたという事実。しかし家には犬の姿がなく、その行方もわからない。事件の特ダネを狙う週刊誌記者・鶴崎は、周辺を探るためコンビニでアルバイトを始め、住民や同僚たちの日常に入り込んでいく。そんな中、同じ店で働く人物が突然一匹の犬を飼い始めた。偶然なのか、それとも殺された老女の犬なのか。小さな町の噂、孤独な人々の事情、犬を巡るそれぞれの思いが交差し、鶴崎の取材は思わぬ方向へ進む。人はなぜ犬を求め、犬は誰を家族と選ぶのか。謎を追う緊張と人と犬の温かな絆を描く、愛犬家にも胸に残るミステリー。
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Z県警通信指令室に、何も語らない無言電話が繰り返しかかってくる。狙われているのは、電話口の音や言葉から事件を解く「万里眼」こと君野いぶきなのか。やがて、いぶきは何者かに誘拐され、閉じ込められてしまう。新人受理担当の早乙女廉は、犯人から届く通話だけを手がかりに、見えない監禁場所と相手の目的を探る。焦りが募る中、普段は謎めいた態度を崩さない上司・利根山万里も動き出す。過去の通報に恨みを持つ者の復讐なのか。クリスマスの街に響く音、通話の向こうの息遣い、何気ない言葉に残された兆候をつなぎ、大切な仲間を救えるか。廉といぶきの絆がかつてなく試される通信指令室ミステリー第3作。
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刑事・箕島朗は、死刑囚の元刑事・明石陽一郎が、十四年前の連続殺人とは別の殺人に手を染めていたと知る。冤罪を訴える彼と築きかけた信頼は崩れ、箕島は殺された先輩刑事・伊武の幻影にも悩まされる。明石の推理を拒み、一人で捜査を続ける中、配達員の女性が空き部屋で殺される事件が発生。手口は、追い続けてきた「ストラングラー」を思わせるが、本当に同じ犯人なのか。別の事件で人の罪と悔いの複雑さに触れた箕島は、もう一度明石と向き合う決意をする。正義のためなら罪は許されるのか。追跡は終盤へと加速し、二人の関係が大きく揺らぎ、連続殺人の核心へ近づく〈ストラングラー〉シリーズ第3作。
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カップルで人気を集める動画配信者の男性が殺され、相方の女性につきまとっていた人物に疑いが向く。ナンバーワンホストが新人を暴行したとされる事件では、華やかな店の人間関係に別の意図がにじむ。さらに、元子役の母親が高層住宅から転落する事件も発生。楯岡絵麻は、相手のしぐさから嘘を見抜くだけでなく、「なぜその行動を選んだのか」という動機の奥へ踏み込んでいく。表面上の犯人を捕らえても、心の理由を見誤れば真相には届かない。そして一連の捜査の先で、部下・西野の婚約者が被害に遭った放火事件の影が浮かぶ。絵麻たちに新たな危機が迫る〈行動心理捜査官・楯岡絵麻〉シリーズ第10作。
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刑事・箕島朗は、法の網を逃れた悪人を自らの手で殺してしまう。追う側だった彼は一転して警察に追われ、逃亡を余儀なくされる。そんな箕島を助けるのは、十四年前の連続殺人で死刑判決を受けた元刑事・明石陽一郎と、事件を通じてつながった仲間たちだった。明石の執行時期が迫る中、彼の冤罪を証明し、真の「ストラングラー」を突き止めるために残された時間は少ない。殺人者となった箕島に正義を語る資格はあるのか。警察内部に隠された過去、死刑囚の推理、逃亡者の捜査が最後の一点へ収束していく。罪と罰、裁きと救いを問いながら逆転の真相へ疾走する〈ストラングラー〉シリーズ第4作・完結編。
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人気ロックバンドのメンバーが殺害され、刑事・音喜多弦と鳴海桜子が捜査に加わる。華やかな活動の裏で、被害者はどんな人間関係を抱えていたのか。手がかりを追った二人は北海道・苫小牧へ飛び、被害者がかつて所属していた学校の吹奏楽部を訪ねる。そこには、仲間たちが長く胸にしまってきた過去と、音楽を続ける者、離れた者それぞれの思いが残されていた。ロックと吹奏楽、現在の成功と青春時代の記憶。一つの音が途切れた後も響き続ける感情が、事件の輪郭を変えていく。警察音楽隊を目指す桜子の耳と、音喜多の粘り強い捜査が、遠い土地に残された秘密を解く音楽警察ミステリー。シリーズ第3作。
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梨沙は、保護犬との暮らしを描く漫画「保護犬さくら、港区女子になる」をSNSに投稿している。実際は六本木のセレブ妻でもなければ、優雅な生活を送っているわけでもない。それでも巧みに作った設定が人気を呼び、ついには書籍化の話まで舞い込んだ。さらに犬の動画で一億円を稼げる可能性を知った梨沙は、虚構を現実に見せるため大胆な計画に乗り出す。だが、見栄と金欲に押されて重ねた嘘は、思いもしなかった事件と人間関係を引き寄せていく。誰が犬を愛し、誰が犬を利用しているのか。無垢な犬のまなざしの前で、人間たちの欲望と孤独があぶり出される、愛犬家にも心に残る、スリリングで皮肉の利いたミステリー。
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部下・西野の婚約者の実家を襲った放火事件。その背後に、十二人を殺した元精神科医の死刑囚・楠木ゆりかがいることがわかる。刑務所にいる楠木自身は動けない。楯岡絵麻と筒井は、外で指示を実行する協力者を探すが、連絡の痕跡も人物像もつかめない。人の弱みを見抜き、言葉だけで他者を操る楠木は、絵麻が守りたい相手を狙い、彼女の心を壊そうとする。嘘の兆候を読む力は、姿の見えない敵にも通用するのか。仲間に危険が迫る中、絵麻は取調室で培ったすべてを懸け、最後の声に耳を澄ます。シリーズ最大の決戦となる、刑事と犯罪者の心理戦が決着へ向かう〈行動心理捜査官・楯岡絵麻〉シリーズ第11作・完結編。
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バイオリン教室に通う少女が、昼日中に姿を消した。大企業社長の娘であることから警視庁に捜査本部が置かれ、刑事・音喜多弦と鳴海桜子も行方を追う。身代金要求も有力な目撃情報もない中、桜子の音楽知識と鋭い感覚が手がかりとなり、二人はある場所と容疑者にたどり着く。ところが捜査線上には、すでに姿を消した一人の音楽家と、別の犯罪を示す影が浮かぶ。少女はなぜ選ばれたのか。静かな音楽教室に眠っていた秘密を追うほど、家族と才能を巡る謎が深まり、事件は桜子自身の家族、とりわけ父との関係にも近づいていく。誘拐と殺人を結ぶ旋律を音喜多と桜子がたどる、緊迫の音楽警察ミステリー。シリーズ第4作。
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不純正律 上
刑事・音喜多弦は、高名な音楽家であり鳴海桜子の父でもある薬丸昭治から、知人の娘を捜してほしいと依頼される。ほどなく東京のマンションで殺人事件が起き、別々に見えた失踪と死が結びつき始める。捜査の中で音喜多は、警察を離れた桜子と再会。かつて相棒だった二人は距離を抱えたまま、それぞれの方法で手がかりを追う。音楽家たちの人間関係、家族の秘密、過去から続く不協和音。そして、周囲には一人の殺人では終わらない不穏な気配が広がっていく。純粋な音程からわずかに外れた音のように、人の心に生じた歪みは何を引き起こすのか。二人を連続殺人の深部へ導く音楽警察ミステリー、シリーズ第5作・上巻。
不純正律 下
音喜多弦たちが追う連続殺人犯の凶行は、なおも止まらない。捜査に関わる者まで命を奪われ、行方不明の女性を案じる母親には、犯人から残酷な品が送りつけられる。被害者を選ぶ基準も最終的な目的も見えないまま、捜査陣の焦りと疲労は限界へ近づいていく。そして危険は、音喜多の元相棒・鳴海桜子にも迫る。警察を離れてなお事件を追う桜子と、彼女を守り真相へたどり着こうとする音喜多。音楽家たちの過去に刻まれた不協和音を読み解くとき、二人は事件の裏に隠された思いがけない構図と向き合うことになる。連続殺人と失踪の謎が一つに収束する激動の完結編、〈音喜多弦&鳴海桜子〉シリーズ第5作・下巻。
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長崎県島原市の学校に、一匹の犬が迷い込んできた。人懐こいその犬は保護されるが、飼い主はなかなか見つからない。同じ頃、遠く離れた東京の多摩川河川敷では、身元不明の遺体が発見される。捜査が進むにつれ、一人の男が容疑者として浮かぶものの、その男もまた行方をくらましていた。男はなぜ逃げたのか。犬はどこから来て、誰を待っているのか。島原と東京、犬を助けようとする人々と、事件を追う者たちの物語が少しずつ近づいていく。言葉を話せない犬が残した足跡をたどることで見えてくるのは、人が抱えた罪と孤独、そして誰かを信じて待つ強さ。犬は無事なので安心して読める、サスペンスと人犬の絆を描く長編ミステリー。













































