似鳥鶏の新刊情報
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泌尿器科医の鮎川は、患者の訴えや検査結果に潜む小さな矛盾を見逃さない。その観察力と論理は診断だけでなく、病院へ持ち込まれる不可解な事件の真相まで照らし出す。外来で出会う患者、家族、医療スタッフが抱える秘密。身体のデリケートな悩みは口にしづらく、嘘や思い込みが重なるほど、事実は見えにくくなっていく。鮎川は医師として人の尊厳を守りながら、症状と証言を一つずつ検討し、警察とは異なる視点で謎へ迫る。専門医療の知識を手がかりに、笑いと切実さを織り交ぜた事件簿。診察室から始まる異色の本格医療ミステリ。診察で培った聞き方と見立てが、犯罪捜査に新しい角度から光を当てていく。
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国内で「都市伝説」と呼ばれる怪異の被害が急増していた。常識も説得も通じない相手に有効なのは、まさかの物理攻撃。怪異駆除を専門とする唐木田探偵社へ入った新人〈ネズミ〉は、格闘や武器の扱いを叩き込まれ、入社早々に命懸けの現場へ送り出される。最前線の戦闘班は十年生存率二五パーセント。生き残っている仲間も、それぞれ特殊な事情を抱えた問題児ばかりだった。ルール無用で襲う怪異と戦ううち、ネズミは彼らとの間に不思議な絆を築いていく。なぜ怪異は増え続けるのか。恐怖を拳と知恵で迎え撃つ、痛快で苛烈なホラーアクション。荒唐無稽に見える戦いの裏で、傷を抱えた仲間たちの生き方が力強く交差する。
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三年生へ進級した葉山君の市立高校に、有望な新入生たちが加わる。茶道華道部の作法室では、誰もいなかったはずなのに壺が割れ、新入生の中内修太郎は最初の謎に出会う。さらに無人の部屋をガーベラが水平に移動し、閉ざされた空間にはモンスターが出現。男子バスケ部の部室では、中内の幼馴染み・岩境ひなが奇妙な盗難事件に巻き込まれる。超常現象のような出来事を前に、葉山君は手慣れた調査を始め、新たな後輩たちも自分の視点で手がかりを追う。先輩から後輩へ受け継がれる好奇心と推理が、新学期の校舎に星座を描く世代が変わっても続く賑やかな日常が、シリーズに新鮮な風を吹き込んでいる。市立高校シリーズ第8作。
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いつものように殺人を解決した名探偵の前で、思わぬ伏兵が別の推理を始める。異世界へ転生し、圧倒的な力を得た主人公は、言葉から思い描くイメージの違いに翻弄される。ほかの小説の文章だけで組み立てる作品や、検閲が合法化された国であらゆる手を尽くして書き続ける作家も登場。物語、語り手、引用、表現の自由といった「小説」の前提そのものが、一編ごとに仕掛けへ変わっていく。ページの形や日本語の見え方まで味方につけ、読む者の常識を裏返す五つの挑戦。何をもって小説と呼ぶのかをユーモアと危うさで問い直す、実験精神あふれるメタフィクション短編集。紙の本だからこそ成立する驚きも盛り込まれ、形式と物語が一体になって迫る。
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裁判の生中継が国民的娯楽となり、鮮やかな推理で視聴者を沸かせる「名探偵」が司法を動かす社会。法学部生の僕が祖父と見ていた裁判でも、人気探偵が一瞬でトリックを暴き、被告の有罪は決まったかに見えた。だが、かつて凄腕の探偵だった祖父は静かに告げる――その推理は間違っている。祖父は法廷へ立ち、かつての弟子である名探偵と真正面から推理を戦わせることに。論理より空気が「真実」を作り、観客の熱狂が判決を左右しかねない時代に、確かな事実はどこにあるのか。世論と正義の危うい関係を問うモキュメンタリー・ミステリ。誰もが物語へ参加できる時代だからこそ、疑うことと考えることの価値が胸に迫る。
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