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黒川博行 シリーズ作品一覧
大阪府警シリーズ(9作)
- 『二度のお別れ』(1984年9月1日)
- 『雨に殺せば』(1985年6月1日)
- 『海の稜線』(1987年4月1日)
- 『八号古墳に消えて』(1988年9月1日)
- 『切断』(1989年2月1日)
- 『ドアの向こうに』(1989年5月1日)
- 『絵が殺した』(1990年6月1日)
- 『アニーの冷たい朝』(1990年11月1日)
- 『てとろどときしん 大阪府警・捜査一課事件報告書』(1991年10月1日)
疫病神シリーズ(7作)
- 『疫病神』(1997年3月1日)
- 『国境』(2001年11月1日)
- 『暗礁』(2005年10月1日)
- 『螻蛄』(2009年7月1日)
- 『破門』(2014年2月1日)
- 『喧嘩』(2016年12月9日)
- 『泥濘』(2018年6月29日)
堀内・伊達シリーズ(4作)
- 『悪果』(2007年9月1日)
- 『繚乱』(2012年11月16日)
- 『果鋭』(2017年3月16日)
- 『熔果』(2021年11月18日)
黒川博行 ノンシリーズ(単発)作品一覧(刊行順)
暗闇のセレナーデ (角川文庫)―2022年10月24日発売
長編小説
美大生探偵コンビが、密室事件の謎に挑む。本格謎解きミステリ!有名彫刻家・加川昌の許に嫁いだ姉の雅子 。彼女の暮らす豪邸を訪れた美大生の美和と友人の冴子 は、ガスが充満したアトリエに倒れている瀕死の雅子を発見する。なんとか外に運び出すも、その後アトリエはなぜか密室状態となり……。自殺未遂か殺人かすらはっきりしない状況の中、行方不明となった義兄の犯行を疑う美和と冴子の女子大生コンビは独自の調査を開始する!予想外の展開と真相が待ち受ける、本格美術ミステリ。
キャッツアイころがった (角川文庫)―2022年4月21日発売
長編小説
手がかりは死体に残されたキャッツアイ!サントリーミステリー大賞受賞作!府立美大に通う村山光行が殺された。口には宝石「キャッツアイ」が入れられていた。警察は余呉湖で揚がった死体から同じ宝石が検出された事件と関連があるとして調べていく。生前、村山がインドへスケッチ旅行に行くと聞いていた同級の啓子と弘美は一路インドへ発ち、独自の捜査を開始。遺されたスケッチブックを手にその足跡を辿っていくと――若き著者のサントリーミステリー大賞受賞作! 解説・マライ・メントライン
大博打 (新潮文庫)―1998年3月30日発売
長編小説
無茶苦茶な誘拐事件だった。身代金が金塊二トン(時価32億)。受け渡しはどうするのか、大阪府警は驚愕するが、犯行計画は緻密だった。大阪湾に繋留中の漁船に金塊を積み、オートジャイロをセットしろという。金塊を積み無人の漁船が闇をゆく。だが、奪取寸前、漁船は偶然にもタンカーと衝突炎上してしまう。万事休すと思いきや、犯人の真骨頂はここからだった。大胆不敵な誘拐サスペンス。
封印 (文春文庫)―1996年8月6日発売
長編小説
著者の綿密な取材で、大阪の闇の世界──警察、暴力団、遊技業界の内幕を暴く傑作クライムストーリー。ボクサー崩れの酒井は、恩人・津村のパチンコ店で働く釘師。ある日苦情に対応したが、以後査察や業者の取引中止が相次ぎ、何者かに身に覚えのない“物"を渡せと脅迫され、ついには津村が失踪する。大阪中のヤクザが政治家をも巻き込んで探している物とは何か。酒井は封印を破り、自らの拳をふるって立ち向かう。解説・酒井弘樹(主人公の名前として自分の名前を使用された編集者)とりわけ本書は、パチンコ業界が抱える危うい構造を作品に取り込んだ社会性、登場人物の躍動感、読後の爽やかさなどにおいて、黒川ミステリーの代表作の一つであること、間違いないだろう──解説より。
迅雷 (文春文庫)―2005年5月10日発売
長編小説
「極道は身代金とるには最高の獲物やで」。たった一度きりという約束で、大胆不敵な発想で、絶対に被害届を出さないヤクザの幹部を誘拐した三人組。彼らと、面子をかけて人質を取り返そうとするヤクザたちとの駆け引きが始まった。警察署の目の前での人質交換、地下駐車場でのカーチェイス、組事務所への奇襲攻撃…。大阪を舞台に追いつ追われつが展開する痛快小説。「正気やないから、こんなええアイデアが生まれるんや。」当たり屋の稲川とダライコ屋の友永、拳法家くずれケンと、いずれも揃いも揃ったクズ野郎が企てた大胆不敵な誘拐劇で、見事に身代金をせしめた。ところがしばらくして、二度目は無いと言っていた稲垣が、再び友永の目の前に現れる・・・。
カウント・プラン (文春文庫)―2000年4月7日発売
長編小説
物を数えずにいられない計算症に色彩フェチ……その執着が妄念に変わる時、事件は起こる。推理作家協会賞受賞の新型犯罪ミステリ
([く]5-1)麻雀放蕩記 (ポプラ文庫)―2016年2月5日発売
長編小説
麻雀、パチンコ、バカラ、手ホンビキ……意気衝天の勢いでギャンブルへ身を投じる、かくも哀しき人の性。これぞ痛快無比の最強娯楽小説。直木賞作家・黒川博行の真骨頂。作家の黒田は、雑誌編集者の知人からソウルへ博打をしに行かないかとの誘いを受ける。財布の紐を握る妻の雅子に軍資金の提供を願い出ると、監視役として自分もついていくと言い出して(「ぶらっくじゃっく」)。
燻り (角川文庫)―2016年9月22日発売
9組の悪党たちの末路は――。『破門』の直木賞作家による犯罪小説集。「ええな、抜け駆けと裏切りはなしやぞ」便利屋を生業とする長尾のもとに、ある社長令嬢の不倫現場を隠し撮りしたビデオが持ち込まれた。旧知の総会屋と手を組み、長尾は一獲千金をもくろむが――(「地を払う」)。拳銃を運ぶチンピラ、盗品を売りさばく骨董屋、パチンコ店を強請る2人組。関西の裏社会でくすぶり続ける男たちが、9つの事件を巻き起こす。哀しくも愛すべき悪党たちを直木賞作家が描いた、出色の犯罪小説集。
文福茶釜 (文春文庫)―2002年5月10日発売
長編小説
相剥本、ニセの入札目録……欲に憑かれた男たちの手練手管が、ニセモノをホンモノ以上に見せてゆく。異色のユーモアミステリー!
左手首 (新潮文庫)―2005年1月28日発売
美人局のはずだった。だが、頭の弱い女が誘い込んだのはヤクザで、相棒の男が凄んでも脅しが効かない。逆ギレするヤクザ。女は消火器を振り下ろした。バラバラにした死体をいざ埋めようとするが……「左手首」。解体業者と組んで事故車で稼いでいた損保・車両鑑定人(アジャスター)の悪どい手口……「解体」。一攫千金か奈落の底か、欲の皮の突っ張った奴らが放つ最後のキツイ一発! なにわ犯罪小説七篇。
蒼煌 (文春文庫)―2007年11月9日発売
長編小説
芸術院会員の座を狙う日本画家の室生は、選挙の投票権を持つ現会員らに対し、露骨な接待攻勢に出る。一方ライバルの稲山は、周囲の期待に応えるために不本意ながら選挙戦に身を投じる。会員の座を射止めるのは果たしてどちらか。金と名誉にまみれ、派閥抗争の巣と化した“伏魔殿"、日本画壇の暗部を描えいた傑作。
蜘蛛の糸 (光文社文庫)―2011年2月9日発売
彫刻家・遠野公彦は、モデルのリンダをひと目見た瞬間に「ひらめき」を感じた。彼女の可憐かつ扇情的な振る舞いは、四十二歳の独身芸術家に創作意欲だけではなく、別の感情までをも沸き立たせてしまった。ヌードを拒むリンダを脱がせるため、遠野の悪戦苦闘が始まる―(「充血性海綿体」)。情けなくも愛すべき男たちの「悲哀」をユーモアたっぷりに描いた異色の七編。
煙霞 (文春文庫)―2011年7月8日発売
長編小説
教師が金に目ェくらんで何が悪い!産経新聞連載時から教育界で話題騒然!元高校教師の著者が挑む、痛快ノンストップ・コンゲーム。北新地のホステスと欧州視察旅行に出かける理事長を誘拐した美術講師の熊谷と音楽教諭の菜穂子。私学助成金の不正受給をネタに正教員の資格を得ようとするが、二人を操る黒幕の狙いは理事長の隠し財産だった。教育現場の闇は百キロの金塊に姿を変え、悪党たちを翻弄する──。森山未來&高畑充希でWOWOWドラマ化。出演:中村ゆり、木下ほうか、木村祐一、尾上寛之、トミーズ雅、徳井優、吉岡理帆、桂文珍解説・辻喜代治
落英 (上) (幻冬舎文庫)―2015年10月8日発売
長編小説
昇進の道が閉ざされても猟犬のごとく犯人を追う桐尾。薄毛で小肥り、映画オタクの上坂。大阪府警の万年一兵卒の刑事二人が覚醒剤密売捜査の最中、容疑者宅で想定外のブツを発見した。迷宮入りした十六年前の和歌山・南紀銀行副頭取射殺事件で使われた拳銃だ。二人は拳銃を調べる専従捜査に入り、射殺事件を担当していた和歌山県警の満井と出会う。
落英 (下) (幻冬舎文庫)―2015年10月8日発売
長編小説
和歌山・南紀銀行副頭取射殺事件で使われた拳銃を調べる大阪府警の桐尾と上坂。手を組んだ和歌山県警の満井は切れ者だが、女性問題や地元業者との癒着の疑惑が絶えない悪徳刑事だった。ふたりは、事件当時犯人と目されていた暴力団の幹部に同じ型の拳銃を売りつけるよう満井に持ち掛けられる……。直木賞作家が打ち立てた本格警察小説の金字塔!
離れ折紙 (文春文庫)―2015年11月10日発売
長編小説
美術ミステリならこれを読め!「騙すか、騙されるか」。関西の骨董業界を巡る丁々発止をテンポよく描き、人間の尽きることない欲望をあぶり出す傑作美術ミステリ。
後妻業 (文春文庫)―2016年6月10日発売
長編小説
妻に先立たれた後期高齢者の耕造は、六十九歳の小夜子を後妻に迎えていた。ある日、耕造は脳梗塞で倒れ、一命を取り留めるも喋れない状態に陥る。耕造の遺産を狙う小夜子は、結婚相談所を経営する柏木と結託し、早急に耕造の金庫から銀行の総合口座通帳と銀行印を奪い取り、三千九百万円をあっさり手にした二人。数日後、耕造の容体が急変する。耕造の娘である尚子、朋美は病院へ駆けつけるが、そこにはすでに小夜子の姿が――。
勁草 (徳間文庫)―2017年12月1日発売
長編小説
橋岡は「名簿屋」の高城に雇われていた。名簿屋とはオレ詐欺の標的リストを作る裏稼業だ。橋岡は被害者から金を受け取る「受け子」の手配も任されていた。騙し取った金の大半は高城に入る仕組みで、銀行口座には金がうなっているのだ。賭場で借金をつくった橋岡と矢代は高城に金の融通を迫るが…。一方で府警特殊詐欺班の刑事たちも捜査に動き出していた。最新犯罪の手口を描き尽くす問題作!
桃源 (集英社文庫)―2022年9月16日発売
長編小説
沖縄の互助組織、模合。グループで毎月集まって金を出し合い、欲しい人間から順に落札するこの制度で集めた、仲間の金六百万円を持ち逃げした比嘉の行方を追うこととなった大阪府警泉尾署の刑事、新垣と上坂。どうやら比嘉は沖縄に向かったらしいという情報をつかんだ二人が辿り着いたのは、沖縄近海に沈む中国船から美術品を引き上げるという大掛かりなトレジャーハントへの出資詐欺だった――。遺骨収集、景徳鎮、クルーザーチャーター。様々な情報と思惑が錯綜するなか、真実はどこに向かうのか。著者過去作の『落英』に登場した上坂が新たに組んだ相方は沖縄出身の色男・新垣。新結成の警察コンビが事件の謎に迫る!「黒豆コンビ」、「ブンと総長」など初期警察小説から三十余年、黒川博行の新たな正統警察捜査小説シリーズ、ここに誕生。刑事・新垣遼太郎×上坂勤が南西諸島を舞台とするトレジャーハント事件に挑む。【著者略歴】黒川博行(くろかわ・ひろゆき)1949年愛媛県今治市生まれ。1983年『二度のお別れ』が第1回サントリーミステリー大賞佳作に選ばれ、翌年同作で小説家デビュー。1986年『キャッツアイころがった』で第4回サントリーミステリー大賞、1996年「カウント・プラン」で第49回日本推理作家協会賞を受賞。2004年、大阪府警シリーズ「刑事吉永誠一 涙の事件簿」が、テレビ東京系『水曜ミステリー9』でスタート。2014年『破門』で第151回直木賞を受賞。
騙る (文春文庫)―2023年12月6日発売
技術の粋を集めて作ったヴィンテージアロハの精巧な偽物を売り捌く男は、やがて……(「ヒタチヤ ロイヤル」)。素人の蔵から出た重文級の屏風。協力者を仕立て、安く買い叩こうとするが(「栖芳写し」)。古美術業界を舞台に、尽きることのない人間の欲望と騙し合いを描く、著者十八番の傑作美術ミステリー連作集。解説・山村祥6つの“逸品”に群がる金の亡者たち「どいつもこいつも欲たかりや!」傑作古美術ミステリー!
連鎖 (単行本)―2022年11月21日発売
長編小説
食品会社の社長・篠原の遺体が高速道路の非常駐車帯で見つかった。手形が不渡りになり、自殺の恐れがあると、妻からの捜索願を受理していた大阪・京橋署の上坂と磯野は、自殺とみて捜査を始める。篠原をめぐる人間関係、巨額の保険金、そして手形の行方……絡まりもつれ合う糸をほぐすような調査から見えてくる真相、その連鎖から浮かび上がる複数の事件は。
悪逆―2023年10月6日発売
長編小説
過払い金マフィア、マルチの親玉、カルトの宗務総長――社会に巣食う悪党が次々と殺害される。警察捜査の内情を知悉する男vs.大阪府警捜査一課の刑事と所轄のベテラン部屋長凶悪な知能犯による強盗殺人を追う王道の警察小説(内容紹介)周到な準備と計画によって強盗殺人を遂行していく男――。大阪府警捜査一課の舘野と箕面北署のベテラン刑事・玉川が、広告代理店の元経営者殺害事件を追うなか、さらに被害者と面識のある男が殺される。二人はそれぞれ士業詐欺とマルチ商法によって莫大な金を荒稼ぎした悪党で、情報屋の標的になっていた。警察は犯行手口の違いから同一犯による可能性はないと判断するが、いずれも初動捜査で手詰まりとなる。犯人像を?むことができないまま、さらには戦時中に麻薬密売組織に関わり、政治家とも昵懇だった新興宗教の宗務総長が殺害される。警察の動きを攪乱しながら凶行を続ける男の目的はどこにあるのか? 舘野と玉川は、凶悪な知能犯による完全犯罪を突き崩すことができるのか? 警察捜査の内幕を活写しながら、裏社会を跋扈する男たちを圧倒的な存在感で描き切る、ラスト5ページまで結末が読めない、本年度最注目のクライム・サスペンス!