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倉知淳 ノンシリーズ(単発)作品一覧(刊行順)
占い師はお昼寝中 (創元推理文庫)―2000年7月1日発売
渋谷のおんぼろビルにある「霊感占い所」には、今日も怪現象に頭を悩ますお客さんがやって来る。そんな彼らの相談に応えて占い師が口にするのは、奇妙な霊や妖怪の名前ばかり。それらは全部インチキだが、しかし彼の「ご託宣」はいつも見事に怪異の裏に隠された真実を突く。始終寝ている占い師・辰寅叔父の、心優しき安楽椅子探偵連作集。
新装版 星降り山荘の殺人 (講談社文庫)―2017年7月14日発売
長編小説
雪に閉ざされた山荘。そこは当然、交通が遮断され、電気も電話も通じていない世界。集まるのはUFO研究家など一癖も二癖もある人物達。突如、発生する殺人事件。そして、「スターウォッチャー」星園詩郎の華麗なる推理。あくまでもフェアに、真正面から「本格」に挑んだ本作、読者は犯人を指摘する事が出来るか。
壺中の天国 上 (創元推理文庫)―2011年12月21日発売
長編小説
盆栽―。シングルマザーの知子は、純和風の美に今日もうっとりと見惚れている。三十の女性としては少々渋い趣味を満喫し、アイドルに夢中の娘と、お節介な父親の三人で、知子は騒がしくも平穏な日々を過ごしていた。しかし一家が住む町で電波系の怪文書が撒かれ女子高生の撲殺死体が発見され、のどかな地方都市を揺るがす大騒動の幕があがる!第一回本格ミステリ大賞受賞作。
壺中の天国 下 (創元推理文庫)―2011年12月21日発売
長編小説
シングルマザーの知子が、家族とほのぼの暮らしているのどかな町で、連続通り魔殺人事件が発生した。犠牲者が出るたびに撒かれる電波系怪文書。見つからない被害者を繋ぐミッシング・リンク。事件の異様な興奮が一家の平和な日常にもじわりと忍びよるが、知子は幼なじみの正太郎や記者兼編集者の水嶋と共に犯人像に迫ってゆく。巧みな伏線と精緻なロジックが光る、本格ミステリ。
まほろ市の殺人 春―無節操な死人 (祥伝社文庫)―2002年6月1日発売
「人を殺したかも知れない…」真幌の春の風物詩「浦戸颪」が吹き荒れた翌朝、美波はカノコから電話を受けた。七階の部屋を覗いていた男をモップでベランダから突き落としてしまったのだ。ところが地上には何の痕跡もなかった。翌日、警察が鑑識を連れどやどやとやって来た。なんと、カノコが突き落とした男は、それ以前に殺され、真幌川に捨てられていたのだ。
ほうかご探偵隊 (創元推理文庫)―2017年6月21日発売
長編小説
ある朝いつものように登校すると、僕の机の上には分解されたたて笛が。しかも、一部品だけ持ち去られている。――いま五年三組で連続して起きている消失事件。不可解なことに“なくなっても誰も困らないもの"ばかりが狙われているのだ。四番目の被害者(?)となった僕は、真相を探るべく龍之介くんと二人で調査を始める。小学校を舞台に、謎解きの愉しさに満ちた正統派本格推理。解説=川出正樹
なぎなた (創元推理文庫)―2014年1月30日発売
死神を思わせる風貌の警部が、完璧だったはずの殺人計画を徐々に崩壊へと導いてゆく―倒叙ミステリ「運命の銀輪」をはじめ、残虐な場面が上映されているにもかかわらず観客席の闇の中で微笑を浮かべる女性の謎を追いかける傑作「闇ニ笑フ」、米大統領選挙の熱狂の最中に発見されたひとつの死体の謎をファンタスティックな筆致で描く力作本格推理「幻の銃弾」など七編を収録。
こめぐら (創元推理文庫)―2014年1月30日発売
必要か不必要かはどうでもいいのだ。したいからする。これは信念なのだ―密やかなオフ会でとんでもない事態が発生、一本の鍵を必死に探す男たちを描く「Aカップの男たち」、うそつきキツネ殺害事件の犯人を巡りどうぶつたちが推理を繰り広げる非本格推理童話「どうぶつの森殺人(獣?)事件」などノンシリーズ作品に、猫丸先輩探偵譚「毒と饗宴の殺人」を特別収録した全六編。
シュークリーム・パニック ―生チョコレート― (講談社ノベルス)―2013年10月8日発売
「兄ちゃん――金、欲しいないか?」人生大逆転を狙って、場外馬券売り場で見知らぬおっさんが持ち掛けてきた、1人あたり1億円ゲットの銀行強盗計画に参加することにした僕。しかし、その計画は綿密なようでどこかがおかしい。僕の人生は、どうなる!?――スリルと笑いが溢れ出す「現金強奪作戦!(但し現地集合)」ほか2編を収録。
シュークリーム・パニック ―Wクリーム― (講談社ノベルス)―2013年11月7日発売
25歳のOL、真紀の暮らすワンルームマンションに通ってくる、おなかの横に渦巻き模様のある猫――いつしか真紀は、猫を部屋に招き入れ、「うずまきちゃん」と名付けて部屋で遊ぶようになった。そんな日常の中、近隣で傷害事件が発生! 所轄署の若手刑事にして真紀の彼氏である満久は、なんと、うずまきちゃんに事件にかかわる秘密が隠されているという――本格ミステリーなのにかわいさ満点(?)の「通い猫ぐるぐる」ほか2編を収録。
片桐大三郎とXYZの悲劇 (文春文庫)―2018年8月3日発売
元銀幕の大スター・片桐大三郎(現芸能プロ社長)の趣味は、犯罪捜査に首を突っ込むこと。その卓越した推理力と遠慮を知らない行動力、濃すぎる大きな顔面で事件の核心にぐいぐい迫る。聴力を失った大三郎の耳代わりを務めるのは若き付き人・野々瀬乃枝。この絶妙なコンビが大活躍する最高にコミカルで抱腹絶倒のミステリー!
シュークリーム・パニック (講談社文庫)―2017年9月13日発売
「絶食って、何も食べちゃいけないんですか」―体質改善セミナーに参加したメタボな男性4人組。インストラクターの無慈悲な指導によって、耐え難い空腹感が行き場のない怒りへと変わっていく中、冷蔵庫のシュークリームが盗まれる事件が発生する。ミステリマニアの受講者、四谷は探偵役に名乗りを上げるが―!?爆笑必至の「限定販売特製濃厚プレミアムシュークリーム事件」はじめ、ひと味違う本格ミステリ作品を全6編収録。「兄ちゃん――金、欲しいないか?」人生大逆転を狙って、場外馬券売り場で見知らぬおっさんが持ち掛けてきた、1人あたり1億円ゲットの銀行強盗計画に参加することにした僕。しかし、その計画は綿密なようでどこかがおかしい。僕の人生は、どうなる!?――スリルと笑いが溢れ出す「現金強奪作戦!(但し現地集合)」。高校2年生の夏休み。受験勉強を前に、羽を伸ばしてすごせる最後の夏、「僕」は仲間たちと映画制作を始めた。監督の「僕」は以前から気になっていた同級生、百合川京子を主役に抜擢し、撮影は快調。しかしその最終日、ラストシーンのロケ場所から、彼女の姿が消えた―!?感動的な結末に心がほっこりする中編「夏の終わりと僕らの影と」はじめ、本格ミステリの名手の技が光る。25歳のOL、真紀の暮らすワンルームマンションに通ってくる、おなかの横に渦巻き模様のある猫――いつしか真紀は、猫を部屋に招き入れ、「うずまきちゃん」と名付けて部屋で遊ぶようになった。そんな日常の中、近隣で傷害事件が発生! 所轄署の若手刑事にして真紀の彼氏である満久は、なんと、うずまきちゃんに事件にかかわる秘密が隠されているという――本格ミステリーなのにかわいさ満点(?)の「通い猫ぐるぐる」。
豆腐の角に頭ぶつけて死んでしまえ事件 (実業之日本社文庫)―2021年2月5日発売
戦争末期、帝國陸軍の研究所で、若い兵士が頭から血を流して倒れていた。屍体の周りの床には、なぜか豆腐の欠片が散らばっていた。どう見てもこの兵士は豆腐の角に頭をぶつけて死んだようにしか見えないないのだが……前代未聞の密室殺人の真相は!? ユーモア&本格満載、おなじみ猫丸先輩シリーズ作品も収録のぜいたくなミステリ・バラエティ!
ドッペルゲンガーの銃 (文春文庫 く 40-2)―2021年10月6日発売
名手・倉知淳がフェアプレイ精神で贈る奇妙奇天烈な三つの殺人事件。ユーモアあふれる本格ミステリ中篇集。女子高生ミステリ作家(の卵)灯里は、小説のネタを探すため、警視監である父と、キャリア刑事である兄の威光を使って事件現場に潜入する。彼女が遭遇した奇妙奇天烈な三つの事件とは――?・密閉空間に忽然と出現した他殺死体について「文豪の蔵」・二つの地点で同時に事件を起こす分身した殺人者について「ドッペルゲンガーの銃」・痕跡を一切残さずに空中飛翔した犯人について「翼の生えた殺意」あなたにはこの謎が解けますか?
作家の人たち (幻冬舎文庫)―2021年6月10日発売
文学賞のパーティーで、大手出版社四社の編集者が暗い顔で集っている。皆、ある中堅作家につきまとわれて困っているのだ(「押し売り作家」)。苦節十年、やっと小説の新人賞を受賞しデビューした川獺雲助は会社を辞めて作家に専念することにした。しばらくは順調だったが……(「夢の印税生活」)。ほか、出版稼業の悲喜交々を描く連作小説。
大雑把かつあやふやな怪盗の予告状: 警察庁特殊例外事案専従捜査課事件ファイル (一般書)―2023年2月15日発売
<内容紹介>ミステリ小説みたいな事件なんて、現実にはそうそう起きたりしない。殺人事件の犯人はだいたい怪しい人間だし、犯行現場の指紋を偽装するヤツなんてめったにいない。世に起きる事件の98%は一般的な事件であり、優秀な日本の警察によって早急に解決されていく。だが、しかし。2%はそうではない。この平和な日本でも起きるのだ。密室殺人が。怪盗による犯行予告が。そうしたやっかいな事件は並の警察官では歯が立たない。いわゆる「名探偵」の力が必要だが、毎回民間人に協力を仰ぐのも警察の名折れである。それならば警察組織にしてしまえばいい!こうして生まれたのが、警察庁特殊例外事案専従捜査課――略称「特専課」――通称「探偵課」。探偵課に所属するのは民間の名探偵たち。名探偵の例にもれず全員クセがすごい、というか全員めんどくさい。事件が起きると召集され、ずかずかと現場に現れて華麗に解決する。なお報酬は歩合制である。そんな愉快な探偵課に配属になったのは、警察庁に入庁したばかりの新人・木島。中途半端な密室、あやふやな予告状、見立てっぽい殺人事件。次々と巻き起こるヘンテコな事件に天を仰ぎながら、クセツヨ探偵とともに今日も立ち向かう。<プロフィール>1962年静岡県生まれ。日本大学芸術学部演劇学科卒業。93年、『競作 五十円玉二十枚の謎』への投稿を経て翌94年、『日曜の夜は出たくない』で本格的な作家デビューを飾る。2001年、『壺中の天国』で第1回本格ミステリ大賞を受賞。『星降り山荘の殺人』で第50回日本推理作家協会賞(長編部門)候補。「桜の森の七分咲きの下」で第55回日本推理作家協会賞(短編部門)候補
恋する殺人者―2023年6月7日発売
長編小説
ええええっ!? どういうこと?ラブコメミステリと思いきや、本格ミステリの大傑作!真帆姉は、本当に事故で死んだのか。大学生の素人探偵が辿り着いた真相は、純情? 愛情? 過剰? 異常?“読書”の快楽が存分に味わえる、これぞ本格ミステリ。大好きな従姉の事故死に不審を抱く大学生・高文は、彼に片思いするフリーター女子・来宮を“助手”に真相を探っていく。大型猫科肉食獣を思わせる担当刑事・鷲津にあしらわれながら“捜査”を進める高文だが、彼が協力を依頼した人が次々と殺されていく。一体、何がどうなっているのか――?