「2004年本屋大賞」の結果を一覧表にまとめました。ランキング順位や全ノミネート作品のあらすじもネタバレなしで確認できます。
歴代の本屋大賞受賞作品を下のリンク先でまとめています。興味がある方はご覧ください。
2004年本屋大賞ランキング一覧表
「2004年本屋大賞」大賞を受賞したのは、小川洋子さんの『博士の愛した数式』でした。2位以降を含めたランキング一覧表は以下です。
順位 | タイトル ※タップであらすじ等を表示 | 著者 | 刊行年月 |
---|---|---|---|
1位 | 博士の愛した数式 | 小川洋子 | 2003年8月28日 |
2位 | クライマーズ・ハイ | 横山秀夫 | 2003年8月21日 |
3位 | アヒルと鴨のコインロッカー | 伊坂幸太郎 | 2003年11月22日 |
4位 | 永遠の出口 | 森絵都 | 2003年3月26日 |
5位 | 重力ピエロ | 伊坂幸太郎 | 2003年4月1日 |
6位 | 4TEEN | 石田衣良 | 2003年5月22日 |
7位 | デッドエンドの思い出 | よしもとばなな | 2003年7月26日 |
8位 | 終戦のローレライ | 福井晴敏 | 2002年12月10日 |
9位 | 陰摩羅鬼の瑕 | 京極夏彦 | 2003年8月9日 |
10位 | ららら科學の子 | 矢作俊彦 | 2003年9月25日 |
2004年本屋大賞ノミネート作品のあらすじ紹介
博士の愛した数式 (新潮文庫)―2005年11月26日発売
長編小説
[ぼくの記憶は80分しかもたない]博士の背広の袖には、そう書かれた古びたメモが留められていた──記憶力を失った博士にとって、私は常に“新しい"家政婦。博士は“初対面"の私に、靴のサイズや誕生日を尋ねた。数字が博士の言葉だった。やがて私の10歳の息子が加わり、ぎこちない日々は驚きと歓びに満ちたものに変わった。あまりに悲しく暖かい、奇跡の愛の物語。第1回本屋大賞受賞。
個人的評価:
読んだ感想
300頁もなく読みやすい文体のため、普段小説を読まない方にもおすすめの作品です。
ただタイトルにもあるように、数学絡みの話題はちょくちょく出てくるので、苦手な人にはけっこうキツイかもしれません……。
読んでいて切なくなる場面もありますが、救いのない暗い物語ではありません。読破後はあたたかい気持ちが強かったです。
クライマーズ・ハイ (文春文庫)―2006年6月10日発売
長編小説
1985年、御巣鷹山に未曾有の航空機事故発生。衝立岩登攀を予定していた地元紙の遊軍記者、悠木和雅が全権デスクに任命される。一方、共に登る予定だった同僚は病院に搬送されていた。組織の相剋、親子の葛藤、同僚の謎めいた言葉、報道とは――。あらゆる場面で己を試され篩に掛けられる、著者渾身の傑作長編。
個人的評価:
読んだ感想
500頁弱あるのに中だるみを感じることもなく、自分が物語の登場人物の一人のように錯覚するほど臨場感がありました。
最初の数十頁は読みにくく感じる方もいると思いますが、読破後の清々しい気持ちをぜひ味わっていただきたいです。
アヒルと鴨のコインロッカー (創元推理文庫)―2006年12月21日発売
長編小説
引っ越してきたアパートで出会ったのは、悪魔めいた印象の長身の青年。 初対面だというのに、 彼はいきなり「一緒に本屋を襲わないか」 と持ちかけてきた。彼の標的は――たった一冊の広辞苑!? そんなおかしな話に乗る気などなかったのに、なぜか僕は決行の夜、モデルガンを手に書店の裏口に立ってしまったのだ! 注目の気鋭が放つ清冽な傑作。 第25回吉川英治文学新人賞受賞作。
個人的評価:
読んだ感想
濱田岳と瑛太のダブル主演で2007年に映画化。
この作品は「現在」と「2年前」の物語が交互に展開されていきます。現在は大学進学で東京から東北にきた椎名視点の話。2年前はペットショップで働く琴美視点の話。
とくに「2年前」は琴美が事件に巻き込まれていくので、読んでいてヒヤヒヤする場面が多かったです。それゆえに読み進める手が止まらない作品でした。
永遠の出口 (集英社文庫(日本))―2006年2月17日発売
小さい頃、私は「永遠」という言葉にめっぽう弱い子供だった――。10歳から18歳まで。ナイーブでしたたかで、どこにでもいる普通の少女、紀子の成長をめぐる、きらきらした物語。 (解説/北上次郎)
重力ピエロ (新潮文庫)―2006年6月28日発売
長編小説
兄は泉水、二つ下の弟は春、優しい父、美しい母。家族には、過去に辛い出来事があった。その記憶を抱えて兄弟が大人になった頃、事件は始まる。連続放火と、火事を予見するような謎のグラフィティアートの出現。そしてそのグラフィティアートと遺伝子のルールの奇妙なリンク。謎解きに乗り出した兄が遂に直面する圧倒的な真実とは――。溢れくる未知の感動、小説の奇跡が今ここに。
個人的評価:
読んだ感想
伊坂作品の中でもとくに、家族や兄弟愛が感じられる作品です。
テーマ的には重めですが…そこはやはり伊坂ワールド!ユニークなキャラであったり、軽快な語り口だったり楽しく読めました。
なお、『ラッシュライフ』に登場した泥棒「黒澤」が探偵役で再登場します。まだ読んでない方はこちらを先に読むのもおすすめですよ。
4TEEN (新潮文庫)―2005年11月26日発売
ぼくが怖いのは、変わることだ。東京湾に浮かぶ月島。僕らは今日も自転車で、風よりも速くこの街を駆け抜ける――。14歳の永遠、その一瞬を切り取った青春小説。直木賞受賞作。東京湾に浮かぶ月島。ぼくらは今日も自転車で、風よりも早くこの街を駆け抜ける。ナオト、ダイ、ジュン、テツロー、中学2年の同級生4人組。それぞれ悩みはあるけれど、一緒ならどこまでも行ける、もしかしたら空だって飛べるかもしれない――。友情、恋、性、暴力、病気、死。出会ったすべてを精一杯に受けとめて成長してゆく14歳の少年達を描いた爽快青春ストーリー。直木賞受賞作。
デッドエンドの思い出 (文春文庫)―2006年7月7日発売
これまで書いた自分の作品の中で、いちばん好きです。これが書けたので、小説家になってよかったと思いました。――著者自らそう語る最高傑作!「幸せってどういう感じなの?」婚約者に手ひどく裏切られた私は、子供のころ虐待を受けたと騒がれ、今は「袋小路」という飲食店で雇われ店長をしている西山君に、ふと、尋ねた……(「デッドエンドの思い出」)。つらくて、どれほど切なくても、幸せはふいに訪れる。かけがえのない祝福の瞬間を鮮やかに描き、心の中の宝物を蘇らせてくれる珠玉の短篇集。ほかに「幽霊の家」「おかあさーん! 」「あったかくなんかない」「ともちゃんの幸せ」の4篇収録。つらく切ないラブストーリー集。
終戦のローレライ(1) (講談社文庫)―2005年1月14日発売
長編小説
昭和20年、日本が滅亡に瀕していた夏。崩壊したナチスドイツからもたらされた戦利潜水艦・伊507が、男たちの、国家の運命をねじ曲げてゆく。五島列島沖に沈む特殊兵器・ローレライとはなにか。終戦という歴史の分岐点を駆け抜けた魂の記録が、この国の現在を問い直す。第24回吉川英治文学新人賞受賞。【2005年3月公開 映画「ローレライ」原作】 (講談社文庫)2005年3月映画「ローレライ」全国公開第二次世界大戦末期、極秘の任務を帯びて男たちは大海原へと旅立つ。ドイツよりもたらされた潜水艦・伊507に乗り合わせた彼らは、しかし真の目的を知らない。
文庫版 陰摩羅鬼の瑕 (講談社文庫)―2006年9月16日発売
長編小説
存在しない犯人。それは鬼神だ。京極堂、「鳥の城」へ。「おお! そこに人殺しが居る!」探偵・榎木津礼二郎は、その場に歩み入るなりそう叫んだ――。嫁いだ花嫁の命を次々と奪っていく、白樺湖畔に聳える洋館「鳥の城」。その主「伯爵」こと、由良昂允(こういん)とはいかなる人物か? 一方、京極堂も、呪われた由良家のことを、元刑事・伊庭から耳にする。シリーズ第8弾。※商品のパッケージ変更に伴い、掲載画像とは異なったデザインの商品が届く場合がございます。あらかじめご了承ください。
ららら科學の子 (文春文庫)―2006年10月6日発売
長編小説
男は殺人未遂に問われ中国に密航した。1968年の「今」から未来世紀の東京へ。30年の空白を埋めるべく50歳の少年が飛翔する
2004年本屋大賞の順位をおさらい
2004年本屋大賞
以上、2004年本屋大賞ランキング一覧でした。