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『オペラティオ』(発売日:2026年10月7日)
金融担当大臣が銀座で刺殺され、遺体には「ざまあ!」と記されたメモが残されていた。腐敗した権力者を狙う同様の事件が続き、SNSでは犯行を称賛する声と模倣が広がっていく。野党党首を支える政治学者・白石望、暁光新聞の記者・神林裕太、公安調査庁の分析官・長谷川晶は、それぞれの立場から怒りの連鎖と政治の陰謀を追う。社会不安を利用して独裁的な指導者が支持を集めるなか、民衆は何を信じ、政治は何を約束するのか。現代日本の病巣をえぐる本格政治スリラー。三人が得た断片は、やがて大衆の熱狂を設計した存在へつながっていく。正義を求める怒りが暴力へ変わる瞬間を止められるのか。問いは残る。
『フィクサー』(発売日:2026年9月2日)
政治家や著名人のスキャンダルを、何事もなかったかのように始末する「もみ消し屋」伊達正義。危機を収める手腕と引き換えに秘密を握り、それを次の仕事の糧とする彼へ、現職外相から厄介な依頼が届く。国立競技場でのサッカー国際試合中、ロシア人と難民のユーラシア人が衝突し、死傷者が出た。政府の移民政策を揺るがしかねない事件を隠してほしいというのだ。被害者の存在と国家の都合の間で、伊達はどんな筋書きを作るのか。真実を消すほど新たな火種が現れる、ダークヒーローの社会派サスペンス。伊達の鮮やかな仕事ぶりの裏には、依頼人さえ恐れる冷徹な目的が隠されている。事件を消すほど、新たな秘密が彼の手に集まる。
『シャドーゲーム』(発売日:2026年7月15日)
一九七六年、前総理逮捕にまで発展した大疑獄事件。その華々しい捜査と報道の裏では、日米関係の暗部を追う者と、国家の都合で真実を隠そうとする者が熾烈な情報戦を繰り広げていた。切り捨てられた者たちは、それぞれの正義と生存を懸け、証拠、証言、世論をめぐる影のゲームへ踏み込んでいく。事件は誰によって、どのような筋書きで国民へ示されたのか。ノンフィクション『ロッキード』の取材を土台に、歴史の表舞台からこぼれ落ちた思惑を描く、迫真の陰謀スパイ小説。検察、政界、情報機関、メディアの視点が交差し、同じ出来事が立場ごとに異なる姿を見せる。史実と虚構の境界も揺らいでいく。緊張感も深い。
『ウイルス』(発売日:2026年4月20日)
国内で、猛烈な感染力と五〇%もの致死率を持つ正体不明のウイルスが出現する。感染者が急増する一方、SNSではデマや陰謀論が飛び交い、医療現場と行政の判断は混乱していく。コロナ禍の経験は、次の危機に生かされていたのか。政府の決断が遅れるなか、未知の病原体を追う研究者たち「ウイルスハンター」は、限られた情報と時間を頼りに感染源と対抗策を探る。科学、政治、社会の信頼が同時に試される極限状況で、日本消滅の危機を食い止められるのか。迫真のパンデミック・クライシス小説。感染症対策の専門家と政治家の時間感覚は噛み合わず、救える命の数が刻々と変わっていく。国民の信頼もまた重要な防壁となる。
『ハゲタカ6 チップス 下』(発売日:2026年2月20日)
世界一の半導体技術を持つ台湾企業FSCをめぐり、米国と中国の巨大ファンドが買収合戦を加速させる。日本も巨額の国費を投じて半導体産業の復活を狙うが、国家の都合と企業の未来は必ずしも一致しない。台湾有事の緊張が高まり、経営の混乱と供給網の危機が迫るなか、鷲津政彦は時価総額百三十兆円超の企業を動かす前例のない戦略に挑む。技術者、株主、市民、国家のうち、誰を守るべきなのか。軍事的緊張が交渉の時間を奪い、鷲津の仲間たちも各国の圧力にさらされていく。企業防衛と台湾の自由が同じ秤に載せられる。さらに。過去最大の標的を前に鷲津の答えが試される、ハゲタカシリーズ第6作・下巻。
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『タングル』(発売日:2025年11月6日)
莫大な電力を必要とするスーパーコンピューターに代わり、省電力で世界を変えうる光量子コンピューター。研究の第一人者である東都大学の早乙女教授は、十分な支援を得られない日本を離れ、シンガポールとの共同プロジェクトへ参加する。熟練工の技と若い人材を結び、アジアの新たな研究拠点を築こうとするが、国家の利害、開発方式の対立、世代間の衝突が計画をもつれさせる。そこへニューヨークのファンドから謎めいた男が現れる。日本の技術は再び未来を切り拓けるのか。科学と国益がせめぎ合う経済小説。技術者の理想を資金へ翻訳する難しさと、研究成果をどの国に属させるかという難題が迫る。ものづくりの誇りも試される。
『墜落』(発売日:2025年4月8日)
那覇地検へ異動した検事・冨永真一は、着任早々、二つの事件を担当する。一つは、DVに耐えかねた妻が夫を刺殺したとされる事件。もう一つは、糸満市で起きた自衛隊の戦闘機墜落事故だった。無関係に見える殺人と事故を粘り強く調べるうち、冨永は証言のほころびと、思いがけない接点に気づく。基地、軍用地主、日米の力関係、貧困――沖縄が抱える問題が捜査の前に立ちはだかるなか、誰かに都合よく作られた「明白な真相」を覆せるのか。冨永は、明白に見える事件ほど疑うべきだという信念を貫き、現場の小さな声を拾い直す。新聞記者の取材も別の真実へ近づいていく。さらに。冨永検事シリーズ第3作。
『プリンス』(発売日:2024年4月12日)
軍事政権下の東南アジアの国・メコンから日本へ留学したピーター・オハラは、大学で政治活動に情熱を注ぐ犬養渉と出会い、友情を育む。祖国の民主化を目指す父ジミーが大統領選へ出馬すると知ったピーターは、渉とともに帰国し、選挙を支えようとする。だが、民衆の期待を集める候補の帰還を機に、軍政、大国、資源を狙う勢力の思惑が一斉に動き出す。民主主義は国を豊かにし、人を幸せにできるのか。理想を信じる二人の若者が国際政治の残酷な現実へ立ち向かう謀略サスペンス。民主化を支援するはずの外国も自国の利益を優先し、二人の信頼さえ利用しようとする。友情と祖国への愛が同時に試されていく。
『ロッキード』(発売日:2023年12月6日)
米ロッキード社による航空機売り込みをめぐる巨額贈賄疑惑は、前総理・田中角栄の逮捕へ発展し、日本中を熱狂させた。だが、広く知られた事件像は本当に全体を映しているのか。著者は膨大な裁判資料、米国の公開文書、関係者への新たな取材を重ね、フィクサー、検察、政界、米国政府が交錯した経緯をたどる。「ピーナツ」や「記憶にございません」といった言葉の陰で、航空・防衛政策と日米関係はどう動いたのか。田中はなぜ葬られ、特捜神話はいかに生まれたのか。戦後最大級の疑獄を問い直すノンフィクション。米国の議会調査や航空機選定の背景を丹念にたどり、定説の隙間から別の事件像を浮かび上がらせ、歴史を見る目を更新する。
『レインメーカー』(発売日:2023年10月5日)
億単位の賠償金を幾度も勝ち取り、金を雨のように降らせる「レインメーカー」と呼ばれる敏腕弁護士・雨守誠。彼のもとへ、急死した二歳児の両親から医療過誤で訴えられた総合病院と医師の弁護依頼が届く。救えなければ医師が悪いという見方に疑問を抱く雨守は、診療記録と関係者の証言を洗い直し、医療現場の矛盾へ踏み込む。深い悲しみを抱える遺族と、無念に耐える医師。法はどちらを救い、何を真実と認めるのか。勝敗だけでは癒えない痛みに向き合う法廷サスペンス。責任の所在を求める裁判が、かえって関係者の心を深く傷つける危うさも浮かび上がる。雨守自身の信念と過去も揺さぶられる。静かな余韻も残す。
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