あわせて読みたい

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横山秀夫のシリーズ作品一覧

D県警シリーズ(4作)

  1. 『陰の季節』(初刊:1998年10月)
  2. 『動機』(初刊:2000年10月)
  3. 『顔 FACE』(初刊:2002年10月)
  4. 『64(ロクヨン)上』(初刊:2012年10月)
    『64(ロクヨン)下』(初刊:2012年10月)

志木和正シリーズ(1作)

  1. 『半落ち』(初刊:2002年9月)

F県警強行犯シリーズ(1作)

  1. 『第三の時効』(初刊:2003年2月)

臨場シリーズ(1作)

  1. 『臨場』(初刊:2004年4月)

横山秀夫のノンシリーズ(単発)作品一覧(刊行順)

『平和の芽 語りつぐ原爆・沼田鈴子ものがたり』(初刊:1995年7月)

平和の芽 語りつぐ原爆・沼田鈴子ものがたり

平和の芽 語りつぐ原爆・沼田鈴子ものがたり <単行本>

発売日:1995年7月11日

長編
あらすじ

1945年8月6日、広島。22歳の沼田鈴子は原子爆弾の惨禍に巻き込まれ、片脚を失った。花嫁になるはずだった夏は一変し、婚約者の戦死や被爆者・障害者への差別にも傷つけられていく。生きる希望さえ見失いかけた彼女を支えたのは、同じ爆風と炎に耐え、再び青々と芽吹いた一本のアオギリだった。やがて鈴子は自らの体験を語り、原爆の記憶と平和への願いを次の世代へ手渡す道を歩み始める。被爆から戦後50年に及ぶ苦難と再生、子どもたちとの出会いを通して、絶望の土にも「平和の芽」が育つことを伝える伝記的児童文学。一人の女性の証言を通して、数字だけでは伝わらない被爆後の日々と、語り継ぐ勇気を刻む。

『出口のない海』(初刊:1996年4月)

出口のない海

出口のない海 <講談社文庫>

発売日:2006年7月12日

長編
あらすじ

第二次世界大戦末期。甲子園優勝投手として将来を嘱望された並木浩二は、肘の故障で大学野球の夢を断たれ、やがて学徒出陣で海軍へ進む。そこで彼を待っていたのは、大量の爆薬を積み、発進すれば生還できない人間魚雷「回天」だった。野球への情熱、仲間との時間、家族や愛する人への思いを胸に抱きながら、なぜ並木は自ら搭乗を志願したのか。勝利の見えない戦争のなかで、若者たちは何を信じ、恐れ、守ろうとしたのか。静かな海の底へ追い詰められていく青春を通して、命の重さと戦争の理不尽を問いかける長編。極秘兵器の狭い艇内と野球場の記憶を往還し、奪われていく未来の深い痛みを静かに刻む。

『深追い』(初刊:2002年12月)

深追い

深追い <新潮文庫>

発売日:2007年4月25日

短編集
あらすじ

三ツ鐘警察署に勤める七人の男たち。その胸には、職務の陰で誰にも明かせない執着や後悔が潜んでいる。交通課事故係の秋葉は、不慮の死を遂げた夫のポケットベルへメッセージを送り続ける未亡人に惹かれ、捜査の一線を越えて「深追い」していく。鑑識係、泥棒刑事、少年係、会計課長らもまた、それぞれの仕事の先で、人生の景色を一変させる謎と対峙する。追うべき真実と守りたい日常の間で、人はどこまで踏み込めるのか。小さな警察署を舞台に、事件の意外な貌と、組織に生きる者の弱さや矜持を鮮やかにすくい上げた七編の警察小説集。正義感だけでは割り切れない選択の先で、彼らはこれまで知らなかった自分自身の顔を見る。

『真相』(初刊:2003年5月)

真相

真相 <双葉文庫>

発売日:2006年10月1日

短編集
あらすじ

十年前に最愛の息子を殺され、止まった時間を生きてきた家族のもとへ、犯人逮捕の知らせが届く。ようやく悲しみに区切りをつけられるはずだった。だが犯人の供述は、父が信じてきた息子の姿を揺るがし、事件の奥に隠された別の「真相」を突きつける。ほかに、村長選へ執念を燃やす元県職員、不眠に陥った治験参加者、過酷な空手部合宿の記憶、前科ゆえに居場所を失う夫婦を描く四編を収録。秘密を知ったとき、人は過去をどう受け止め直すのか。日常の裏側で絡み合う罪、愛情、悔恨を鋭く描き、最後の一頁まで心を揺さぶる五編の心理ミステリー集。真実は救いか、それとも新たな傷か。平凡な人々の人生が一瞬で反転する怖さと余韻が残る。

『クライマーズ・ハイ』(初刊:2003年8月)

クライマーズ・ハイ

クライマーズ・ハイ <文春文庫>

発売日:2006年6月9日

長編
あらすじ

1985年、群馬の御巣鷹山に日航ジャンボ機が墜落した。地元紙の遊軍記者・悠木和雅は、未曾有の事故報道を指揮する全権デスクに突然任命される。登山を共にするはずだった同僚は倒れ、社内では部数やスクープ、紙面方針をめぐって部署と派閥が激突。現場から届く凄惨な情報と、刻々迫る締切の狭間で、悠木は報道する者の責任を問われ続ける。さらに、同僚が残した謎めいた言葉や、すれ違う息子との関係も胸に重くのしかかる。極限状態の新聞社で過ごす濃密な一週間を通し、組織、家族、仕事への誇りに向き合う人々を描く長編。登山で味わう極度の高揚を意味する題名が、報道の熱と人間の限界を重ねて胸に迫る。

『影踏み』(初刊:2003年11月)

影踏み

影踏み <祥伝社文庫>

発売日:2007年2月1日

短編集
あらすじ

夜の家へ忍び込む「ノビ師」真壁修一は、侵入先で夫が妻を殺そうとしている気配を察し、匿名の通報で凶行を止める。刑期を終えた彼の頭の中には、十五年前の火事で亡くなった双子の弟・啓二の声が今も響いていた。鋭い観察眼と独自の掟を持つ修一は、闇の世界で起きる事件の謎を解きながら、かつて愛した女性・久子との未来、家族を焼いた記憶、弟に抱く消えない罪悪感と向き合っていく。踏む者と踏まれる影、切り離せない兄弟の対話が導く先とは。犯罪者を主人公に据え、人の弱さと再生への願いを描く異色の連作ミステリー七編。修一が踏み越える境界の先に、刑期だけでは償えない過去と、なお選び直せる明日が見えてくる。

『看守眼』(初刊:2004年1月)

看守眼

看守眼 <新潮文庫>

発売日:2009年8月28日

短編集
あらすじ

刑事になる夢を果たせぬまま、留置管理係として定年を迎えようとする近藤。かつて証拠不十分で釈放された男への疑念を捨てられず、「死体なき殺人事件」を独自に追い始める。長年、被疑者の表情や振る舞いを見続けて培った“看守眼”は、誰も気づかなかった真実を捉えられるのか。表題作のほか、高額報酬の自伝執筆を頼まれたライター、離婚調停に臨む主婦、県警サイトを管理する警部、整理部へ回された元記者、知事の秘書ら、異なる立場の男女を襲う謎を収録。暮らしに打ち込まれた小さな楔から、人間の秘密と執念を掘り起こす六編の短編集。職業人生の終わりに立つ者だからこそ見える景色があり、見過ごせない小さな違和感がある。

『ルパンの消息』(初刊:2005年5月)

ルパンの消息

ルパンの消息 <光文社文庫>

発売日:2009年4月9日

長編
あらすじ

十五年前、高校の女性教師・嶺舞子が校舎屋上から転落死し、遺書を残した自殺として処理された。ところが殺人の時効成立まで二十四時間を切った日、「教え子三人に殺された」という一本の情報が警察へ届く。捜査線上に浮かんだのは、当時、期末試験問題を盗み出す“ルパン作戦”のため夜の校舎へ忍び込んだ元不良少年たちだった。限られた証言と薄れた記憶をつなぎ、捜査陣は十五年前の夜を再構成していく。教師の死と三人の青春、そして時代を騒がせた大事件の影はどう交わるのか。刻一刻と迫る時効を背に、幾重もの秘密を解き明かす長編ミステリー。現在の取調室と少年たちの青春が交互に走り、散らばった伏線が一つの夜へ収束していく。

『震度0』(初刊:2005年7月)

震度0

震度0 <朝日文庫>

発売日:2008年4月4日

長編
あらすじ

阪神・淡路大震災が発生した朝、N県警本部の警務課長・不破義人が忽然と姿を消す。県警内部に精通し、人望も厚い幹部は、なぜ非常事態のさなかに失踪したのか。震災支援の準備が急がれる一方、キャリア、準キャリア、叩き上げの幹部たちは、事件の公表が自らの地位や県警の威信に及ぼす影響を計り、疑心暗鬼を募らせる。秘密裏の捜索、派閥間の駆け引き、幹部の妻たちの思惑が絡み、庁舎内では震度計に表れない激震が広がっていく。巨大組織が危機に直面したとき何を守ろうとするのか。権力と保身、人間の弱さを鋭くえぐる長編警察小説。災害の大きさとは対照的な題名が、揺れを認めまいとする組織人の心を痛烈に映し出す。

『ノースライト』(初刊:2019年2月)

ノースライト

ノースライト <新潮文庫>

発売日:2021年11月27日

長編
あらすじ

北からの柔らかな光が差し込む、信濃追分の一軒家。建築士・青瀬稔が「あなた自身が住みたい家を」と依頼されて設計したY邸は、彼の最高傑作となるはずだった。ところが引き渡し後、施主一家とは連絡が途絶え、訪ねた邸内には誰かが暮らした形跡すらない。浅間山を望むように置かれた一脚の椅子だけを手がかりに、青瀬は消えた家族の足跡を追う。やがて浮かぶのは、日本を愛したドイツ人建築家ブルーノ・タウトの存在と、過去から響く二つの悲劇。家とは誰のためのものか。仕事、家族、創造への誇りを問い直す建築家の再生を、美しい謎とともに描く長編。空っぽの家に残された光と椅子が、青瀬自身の失われた居場所まで照らし始める。