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『さかさ星』(発売日:2024年10月2日)
戦国の世から続く名家・福森家の屋敷で、一家が惨殺される事件が起きた。遺体はいずれも人間業とは思えぬ凄惨な状態で破壊され、屋敷には何かの儀式を思わせる痕跡が残されていた。福森家の親戚にあたる中村亮太は、ある事情から霊能者・賀茂禮子とともに屋敷を訪れ、調査に乗り出す。賀茂が言うには、福森家が代々収集してきた名宝の数々は、実は恐るべき呪物であり、そのいずれかが惨劇を招いたのだという。数百年にわたって受け継がれてきた「呪い」と、人間の悪意と業が絡み合う。『黒い家』『悪の教典』以来、十一年ぶりとなる長編ホラー。著者の真骨頂が詰まった特級の戦慄。
『兎は薄氷に駆ける』(発売日:2024年3月4日)
嵐の夜、資産家の男が車のエンジンの不完全燃焼による一酸化炭素中毒で死亡した。容疑者として浮かんだのは、被害者の甥・日高英之。父親もかつて殺人で逮捕された過去を持つ彼は、警察の威圧的な取り調べの末に自白調書へ署名してしまう。だが英之は、検察でも法廷でも無実を訴え続ける。彼は本当に叔父を殺したのか。調査が進むにつれ、事件は十五年前の出来事へとつながっていく——。緻密に仕組まれた企みと、組織の論理に抗う個人の覚悟。冤罪と復讐が交錯する、緊迫のリーガル・サスペンス。
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『梅雨物語』(発売日:2025年6月17日)
雨の季節に開く、禁忌の扉。本書には、怪異とミステリが溶け合う三つの中編が収められている。「皐月闇」では、自ら命を絶った青年が遺した句集を、元教師の俳人が一句ずつ読み解いていく。「ぼくとう奇譚」は、巨大な遊郭の夢に迷い込んだ男が、蝶に似た遊女たちと出会う幻想譚。「くさびら」では、庭一面に湧き出した色とりどりの茸が、抜いても抜いても翌日には甦り、家を侵していく。罪を犯した者に、終わりの見えない報いが訪れる——。じっとりと心を侵食する、ホラーミステリ集。雨物語シリーズ第2作。
『秋雨物語』(発売日:2024年10月25日)
雨の降る日には、この世ならざるものへの扉が開く——。失踪した作家・青山黎明が遺した原稿には、長年彼を苦しめてきた謎の「転移」現象の記録が綴られていた。霊能者を頼ってもなお、青山はさらなる悪夢へと引きずり込まれていく(「フーグ」)。ほかに、奇妙な宿命を背負った男が語る因果の物語「餓鬼の田」、無名歌手が遺した究極の絶唱にまつわる「白鳥の歌」、人生に行き詰まった四人が命懸けで挑む「こっくりさん」を収録。秋雨に誘われ、深い絶望へと沈んでいく至高のホラー四編。雨物語シリーズ第1作。
『罪人の選択』(発売日:2022年11月8日)
戦後の闇市から東京五輪の時代へ——一人の男が、一本の酒と一個の缶詰を前に究極の選択を迫られる。どちらかには毒が仕込まれている。極限の状況で「罪人」は何を選ぶのか。緊張感の途切れない表題作をはじめ、本書には四つの物語が収められている。太陽系を去る夫婦の最後の時を描く「夜の記憶」、植民惑星に蔓延する邪神信仰に挑む「呪文」、そしてパンデミック下で剥き出しになる人間の本性を描く「赤い雨」。ミステリからSFまで、著者の引き出しの豊かさを堪能できる作品集。研ぎ澄まされた筆致で、人間の業と選択の重みを問いかける。
『我々は、みな孤独である』(発売日:2022年5月13日)
私立探偵の茶畑徹朗のもとに、奇妙な依頼が舞い込む。「前世で自分を殺した犯人を捜してほしい」。輪廻転生など信じない茶畑は、報酬目当てに助手の毬子とともに調査を引き受けるが、やがて自身も前世の記憶めいた鮮明な夢に苛まれていく。サイコパス、霊媒師、そしてマフィア——錯綜する人間関係の果てに、調査はどこへ向かうのか。ミステリ、ハードボイルド、オカルト、SF、そして哲学が渾然一体となった、ジャンル分け不能の異色作。人間の意識とは、孤独とは何か。著者が真正面から「人間の根源」に挑んだ、野心的な長編。
『コロッサスの鉤爪』(発売日:2020年11月21日)
海に潜ったダイバーが、深みへと引きずり込まれて命を落とした。遺体には、鉤爪で抉られたかのような不審な傷跡。現場はソナーで監視され、何者も近づけないはずの「音の密室」だった。広大な海に潜む謎に挑むのは、防犯コンサルタント——その実、怪盗とも噂される榎本径と、弁護士・青砥純子。さらに併録の「鏡の国の殺人」では、美術館で起きた密室殺人に二人が挑む。海と鏡、趣向の異なる二つの難事件を収めた本格ミステリ。技巧を凝らした密室の妙が冴える、防犯探偵・榎本シリーズ最新作。
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