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『顔 FACE』(発売日:2022年3月9日)
D県警シリーズ
短編集
あらすじ
鑑識課の似顔絵捜査官・平野瑞穂は、自ら描いた似顔絵が逮捕に貢献したとして脚光を浴びる。だが実際の容疑者と絵は似ておらず、県警上層部は手柄を守るため、写真を見て描き直すよう命じた。良心に従って拒んだ瑞穂は鑑識を外され、広報や相談業務へ。情報漏洩を疑う「魔女狩り」、放火に怯える女性からの電話、後輩似顔絵官の迷い、拳銃強奪事件――新たな部署で出会う事件は、警察組織の矛盾と人の心の見えない輪郭を突きつける。それでも「顔」と向き合い続ける女性警察官の誇りと成長を描く、D県警シリーズの連作短編集。絵に表れるのは容疑者の顔か、証言者の心か。瑞穂の葛藤が女性警察官の働く現実も照らし出す。
『ノースライト』(発売日:2021年11月27日)
長編
あらすじ
北からの柔らかな光が差し込む、信濃追分の一軒家。建築士・青瀬稔が「あなた自身が住みたい家を」と依頼されて設計したY邸は、彼の最高傑作となるはずだった。ところが引き渡し後、施主一家とは連絡が途絶え、訪ねた邸内には誰かが暮らした形跡すらない。浅間山を望むように置かれた一脚の椅子だけを手がかりに、青瀬は消えた家族の足跡を追う。やがて浮かぶのは、日本を愛したドイツ人建築家ブルーノ・タウトの存在と、過去から響く二つの悲劇。家とは誰のためのものか。仕事、家族、創造への誇りを問い直す建築家の再生を、美しい謎とともに描く長編。空っぽの家に残された光と椅子が、青瀬自身の失われた居場所まで照らし始める。